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30歳で3000万円の資産を構築するためには

30歳で3000万円の資産を築くことは、多くの人にとって難しい目標です。22歳の新卒から8年間で貯金だけだと毎年375万円貯めることが必要です。年利5%を複利で運用するとしても毎年300万円を資金拠出し続けなければなりません。

 

令和2年の[1]調査によると、20代の貯金の単身世帯平均値は113万円です。中央値に至ってはわずか8万円です。資産3000万円というのは外れ値に思えます。資産1000万円を超える20代でさえ珍しく、SNS界隈でも存在が目立つほどです。現実世界ではもっと希少な存在なのではないのでしょうか。もちろん、資産額は自慢して言いふらす人は少ないかもしれませんが、家賃の高い東京の一人暮らしでそこまで資産を蓄えられるのは珍しいと思いわれます。

 

資産構築の基本は、純資産=収入-支出×利回りです。20代のうちは収入を最大化し、支出を最小化することが重要です。また、利回りの考慮も大切です。資産を構築するためには、適切な投資や貯蓄を行い、リスクを取りつつ資産を増やしていくことが必要です。さらに、ライフイベントや急な支出に備えることも忘れずに計画すると良いでしょう。

 

では、具体的に3000万円を築くためには、どのような心構えや行動が必要なのでしょうか?

まず、適切な目標設定と戦略や戦術が重要です。目標設定の方法は、年齢ごとにグラフを書き、望む資産を可視化することが役立ちます。私は22歳の時に社会人になり、手書きのメモで10年間の資産計画を立てました。係長に昇進する目標や、年収の目標を設定します。

 

次に、戦略や戦術を検討します。

戦略とは毎年の数値目標のことで、目標から自ずと見えてきます。

「今年の月給は30万円だから毎月10万円貯金しよう。そのためには食費は5万で交際費は2万で抑えよう」

「今年はこの部署に異動したいからこの資格を取得しよう。そのためには今年の3月から勉強しよう」

といった形です。

 

戦術とは達成するための具体的な行動のことです。各年の初めにこの目標設定に基づいた戦略を立て、具体的なアクションプランを構築します。

「あと1万円の収入が欲しいから職場であの仕事を引き受けよう」

「あと1万円の食費を浮かせる必要があるからスーパーの特売品を買おう」

といったものです。

 

最も重要なのは、月末や年末に戦略や戦術に対するフィードバックを行うことです。自分に期待していたことは何か、よくできたことは何か、思い通りにできなかったことは何かを振り返り、次にどうすればよいのかを考えることが資産構築の成功につながります。他の人に宣言してフィードバックをもらうことも有効です。これはドラッカーの仕事に対するフィードバックと同じアプローチであり、家計管理にも応用可能です。



[1] [金融広報中央委員会, 2020]

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