見出し画像

灰と幻想のグリムガルlevel20 ネタバレ考察と感想

読んだあとの熱量をとにかくどこかにぶつけたくて思ったことなんかを書きなぐってみます。

4年前に作ったこのnote垢をわざわざ引っ張り出してきて、2年間更新をしなかったTwitterの本垢で感想を投稿したくなるぐらい、個人的にはそれぐらいには心を動かされる内容でした。

本記事を読む上で

投稿者はこの作品をしっかりとは読み込んでいないし、考察も得意ではないし、なんなら頭も悪いので文章を書くのも下手です。
拙い内容であることをご留意ください。

あらすじ

とくに話の内容が飛んだりはせずに、前巻の続きから物語が始まります。
ただ20巻全体が、ハルヒロが後日談として19巻以降にグリムガルで起こった出来事を振り返るという形の文体になっているため、ストーリー的には続きの内容ではあるものの、文章の語り手であるハルヒロとは時間軸の隔たりがあります。

ざっくりとしたあらすじは、

①ハルヒロたち(ランタ・ユメ・イツクシマとポッチー)が世界腫と闇夜纏いから逃れワンダーホールに行き着く

②ワンダーホール付近でなんやかんやあってソウマやレンジ達、トッキーズなどの義勇兵の生き残りと再会

③ソウマが作った暁村という新たな拠点で義勇兵の生き残りと情報偵察や生活基盤を整えるなど
その間でユメが妊娠したり、クザクが接触してきたりする

④クザクの接触によってノーライフキング側とコンタクトが取れるようになり、実際に本人と会うことになる
世界腫をどうにかしたいという点ではどちらも利害が一致するため、ノーライフキング側(オーク以下の種族達とも)手を取り合って世界種を取り除く作戦を決行することになる

⑤作戦の末にルミアリスとスカルヘルが復活。二神に忠誠を誓った存在である、聖騎士、神官と暗黒騎士が暴走
他の職業の人たち(盗賊や魔法使いなど)は自我を保っていたが、暴走したアキラやタダ、アンナさん等々…に襲われ壊滅状態になる

⑥ハルヒロのみこの状況から離脱。ただ一人歩き続けてオルタナの開かずの塔にたどり着く

⑦開かずの塔で死にかけてたサー・アンチェインに出会い、よくわからんがハルヒロとサー・アンチェインが一体化して同一の存在になる

⑧ユメのひ孫がグリムガルに向かう話とマナトと名乗る人間が開かずの塔でアウェイクする話を最後のほうにちょびっとする
(ここは次巻以降の新章の内容を小見出しにした感じ。⑦の内容から40年とかもっと?あとの話)

良かった点

まず、ハルヒロが後日談として語る文体だったので、事実ベースで話がどんどん進んでいってわかりやすかったです。

今までみたいにハルヒロが知らない場所に行って、「これは一体なんなんだ?とか俺は一体どうしたらいいんだ?」的な逡巡が無くて、ただ起こったことを起こったままに書いてくれていて話がずんずん進むので面白くて読み進めてしまいました。

ランタをランタのままにハルヒロが殺してくれたのも嬉しかったです。

途中で俺以外の誰がこんなことできたんだ?ランタに対して想うシーンがあったはずですが、まさしくその通りだなと感じました。

ハルヒロにとってランタは当然仲間ですが、ランタのことが嫌いだというのは物語を通してずっっっっと語られてきたことだったので、仲間として、嫌いだった友人として躊躇いなくランタを殺してくれたのが嬉しかったです。(ただ私は今この記事を書きながら涙を流しています笑まじ悲しいぴえん)

あの状況ではランタが最期に語っていたようにランタが自我をなくし見境なく人を殺し、最後にはユメやルオンを手に掛けてしまうというのがもうほんとに最悪なケースだったのでそうならなくて良かったと心底思っています。

一度はランタを殺しそこねた(ちょっとニュアンス違うけど)ハルヒロが、結局ランタを殺すことになったというのも胸熱な展開でした。

最後に良かった点としてこの物語がまだ続きそうだということです。

正直これだけ連載のペースが落ちているので、作者自身も畳める風呂敷だけ畳んでもうグリムガル終わらせようかなと考えているんだと私は思っていました。作中のあとがきを見るにそんな感じっぽかったですよね。

でも20巻を読んで、作者の熱意というかグリムガルへの愛があると感じたのが嬉しかったです。なぁなぁにしてそれっぽい平和な解決(世界種を討伐してメリイ奪還して幸せなキスをして終了的な)終わらせ方にもできたはずなのに、また新しい風呂敷を広げ始めたのがすごいなと感じました。

おそらく新章では登場人物も異なり、思い描いていた灰と幻想のグリムガルではもはやない新たな物語になるんでしょう。(新章だしそりゃそうか)
それでも、灰と幻想のグリムガルとして続きを出してくれることが何よりうれしいのです。

良くなかった点

義勇兵の仲間が死にすぎてしまったことです。

ソウマやレンジは流石にこのままくたばるわけはないと思っています。でも、新章で彼らにフォーカスが当てられたり、活躍することがあるか?と思うと無いんじゃないかと感じます。

新章は、ユメがひいおばあちゃんになっててその後の時間軸の話なのでしょうから、アンデッドになったクザクやセトラ、ノーライフキングのメリイは
まだなんかし登場の余地があるように感じますが、単純な人間である義勇兵の仲間はあの状況を生き残ったにしろそうでないにしろ、もうくそじじいに両足突っ込んでますし、じゃあ次巻でまだ、世界腫討伐の続きの時間軸のくだりからいろいろ話を広げるかと言われたらそれはやらなそうだなと考えると、少し悲しいですね。

タカサギとランタの決着もつかないと思うと寂しいですし、とにかく今までいた愛着のあるキャラクター達が今後、出番が無さそうだということが辛いです。

まぁ次巻は1ヶ月後に出るみたいですし、レリックとかいうひみつ道具でどうにも転ぶ話なのでそのへんはあまり書く必要ないかなと今思いました笑

他に良くなかった点を挙げると強いて言えば、あれもこれも結局全部レリックなの?ということです。竜とか神とか赤い星とか全部レリックなんだったら、最初に思っていたレリックとはあまりに拡大解釈されすぎてなんだかなぁという感じです。

考察

現在推敲中…。どうせ1ヶ月後に新刊がでるのでそれからでもいいかな!?








以下なぐり書きの下書き(推敲中のものをそのまま載せておきます)

私のあらすじでいう①~⑥は起こった事実なので、色々と謎は残りますが、⑦以降の内容について考えてみます。

まず、ひいばあちゃんになったユメがヨリに語ったグリムガルの忘れものとは置いてきた仲間達のことであり、新章におけるヨリとリヨの目的はハルヒロ達を救うこと(大きくくくれば)だと思います。

世界腫討伐作戦後、暴走した聖騎士、神官、暗黒騎士からユメが一人で逃れて幼子と赤の大陸に移住できたとは思えないので、K&Kカンパニーと、もしかしたら生き残ったソウマやレンジ(希望的観測)の手助けを借り、赤の大陸に移動。

グリムガルからの生き残りでありながら、その時代の子を宿していたユメは歴史の生き証人であり、一族の長みたいな存在になる。

ここにおける一族とはグリムガルから生き残った人たち全体を指す言葉であって、ユメの血族のみを指して一族というわけではないのではないかと思います。

ユメの説明に、人によって色々な呼び方をしていた(大婆様とか、グレートマザーとか呼ばれていたが、ヨリは彼女の血を引いているのでひいお祖母ちゃんと呼ぶことができる)とあるので、一族の中に直系の血じゃないものも含まれていて、フォルガンみたいな集団を一族と呼称しているのではないかと思いました。

正直、ノーライフキング復活後からのヴェーレの動向や被害の状況が一つもわかっていないので、赤の大陸に人間族やグリムガルに住んでいた人たちがどのくらい移住したのかがわからないですが、ユメ達率いる一族とK&Kカンパニーが共同して天竜山脈の南に進出。


まず、私はこの作品において初期メンであるパーティーメンバー(ハルヒロ・ランタ・ユメ・シホル・モグゾー・マナト)と後期加入メンバーの役割を意図的に分けていると

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?