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自然もかわいがらにゃいかんだんね

取材地は、森町大久保。地元の長老、小田さんのお話。友人の森町在住、入澤氏が同席してくれました。

入沢 「小田さん立派なのはさ、他じゃ農薬かけっぱなしのお茶をさ、自分のお茶だけはさ、農薬かけないで作ってるっつーの。・・・大したもんだよね。なかなかできんよ。」
小田 「それはね、ツバメがかわいそうだもんで。ツバメの卵が割れて3日間。この間、キンチョー(消毒)で茶園を消毒すると、小さな虫が舞ってくるじゃん。ここのヒヨコは卵が割れたばっかで小さいじゃん。親が、大きな虫は食べれんもんで小さい虫を捕ってくるじゃん。それをね、消毒やった虫を食べるとね、もうツバメの雛がこん中(巣の中)で死んじゃってるよ。
それ、二度ばかあったもんで、それだで『やーい、今朝、ツバメの卵が割れたで、雛が出たで、みんな消毒、2、3日やめててくれよやーい』(でも)こっちの気持ちは分からんもんで。向こうはお茶、一生懸命になってるだもんで、はぁい何言っても聞きゃーせんだ、それ中心だもんで。自然もかわいがらにゃいかんだんね。自分中心になっちゃったもんで。
ツバメ程の益鳥はないもんね。あんな有り難い鳥は。完全に虫だけで絶対に穀物は手を出さんだもん。スズメはさ、虫も捕るけどお米も食べるら?そーだもんでツバメは言うじゃんね。『スズメさんは米を食い、麦を食い。わしゃーね、虫を食って、渋、渋、シブー』って、ツバメはそうに言って走ってくって。(笑)
ここね(玄関)、毎年ね、ツバメがつくの。俺、巣を作ってやるだよ。雛が孵ってツバメがさよならするまで1ヶ月間・・・、(農薬は)恐ろしいよ。2000倍に薄めてこうに、パッパッて霧だけだでいいわいって。小さい虫がね、これっぱかの虫が死ぬだけだでね、人間、関係あらすかいってね。これっぱかの小さい虫だけどね、(農薬で弱って)ふらふら~ってしてね、それを親が捕ってきて・・・」
入沢 「農薬に侵されてる小さい虫は、弱ってるから、容易に捕れるから、それを雛が食べると死んじゃうっつう訳・・・」
小田 「現実に見てるとね、、、農薬はね、、、」

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