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少年野球

引っ越しをしてから、休日は近所の少年野球を眺めていることが多い。今の家を内覧に来た時も子供たちが練習をしていて、こういうのを眺めながら休日を過ごすのもいいかなって思って、最終的にここを選んだ。

自身は少年野球や部活としての野球はやったことがなくて「磯野、野球やろうぜ。」のノリで近所の子たちと公園で遊んでいたこと、社会人になって最初に務めた会社の野球チームや知り合いの草野球チームで4年くらい遊ばせてもらって、その後も職場の草野球の数合わせに参加させてもらっていた程度。少年野球から礼儀や野球の考え方を叩き込まれたわけではないので、ちゃんとやっていた人たちの動きが別物だということは感じてきた。

野球の捕手と内野手、バスケットボールは子供のころからやっている人たちには絶対にかなわない。

少年野球の子どもたちを眺めていると時間を忘れて見入ってしまう。
プロ野球の試合をスタジアムで観るような格式ばったものではなくて「日常」の中のこころ温まるものっていうような。そこのグラウンドをホームに練習している子たちを応援しているけれど、いいチームだと思う。

挨拶もできるし、低学年の子たちも邪険にはしない。
出塁したら次の子がすぐにバットを引くし、打席にに入る前に主審に一礼するのも見ていて気持ちがいい。
回が変わる際、出塁していたキャッチャーがレガースをつけている間、ピッチャーの投球練習に必ず誰かがさっと入っていくし、試合中も相手キャッチャーがマスクを投げ捨てて、打球を追った後は打者が大抵マスクを拾ってあげて渡す前にズボンの裾で額の土を拭いてあげたり。
ピッチャーに返球する際にボールの土を拭くのも。
攻守関係なく足を痛めた子がいたらすぐ試合を止めるし、大人の都合で相手側の監督が癇癪を起していると、直後に自分たちの為というよりは、両方のためにその嫌な空気を蹴散らすような声援が上がったりもする。
誰に教わったんだろうか。

ここ数年、高校野球なんかを見ていると、相手選手に水を渡したり冷却スプレーや救急箱を持って行ったりするところを見るけど、元を辿れば少年野球で学ぶ文化なのかなって思ったり。

応援しているチームの監督はそれほど怒らない(怒らないわけではない)。自身が学生のころ部活をやっている間、横目で見ていた野球部ように大人の都合で怒鳴りつけたり、練習中も子どもたちが捕球に失敗しても悪く言うことがないところが気に入っている。

徐々にだけど、どの子がどこを守っている子でどんな動きをするか、どんなところが上手で、どんなところが苦手か。打撃はどんな球が好きなのかとかも分かるようになってきた。
この連休中も練習試合をやっているけど、あれ?今日正捕手の子いない?とか、この子今日は出だし調子悪そうとか。
贔屓にはしているけど、別に相手チームが負けて欲しいとも思わない。ファインプレーはファインプレーだし、フェンス越えの打球はチーム関係なくすごいと思うし、嬉しい。
そうそう、キャッチャーってマスク付けていると、本当視界が狭くてキャッチャーフライなんてプロがとるみたいにはすぐ反応できないんだよね。マスク払ってると間に合わないし・・・とか。

ドラマや映画なんかで、少年野球を観ながらビールを飲んでいるシーンがあったりするけれど。こういうのを楽しいと思える年になったのかな。

野球というと世代的に自身はこれになるけどね。

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