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「客数」?「客単価」?"セリア"から学ぶ利益を上げる取り組み

久々のnoteですが、感動したので書く事にしました。
100円均一ショップで多くの方が知るであろう"セリア"さん。
4大100円ショップ(ダイソー、セリア、キャンドゥ、ワッツ)の中でも営業利益率がずば抜けて高い会社です。
※ダイソーさんは非上場なので営業利益出してません

▼参考にした資料
https://sharedresearch.jp/ja/companies/2782

0.「売上」=「客数」×「客単価」

非常に当たり前の事から書くと、
売上は「客数」と「客単価」の掛け算です。

原価率(粗利率)をほぼ一定に保てるオペレーションがあり、経費額もほぼコントロール出来るようになっていれば、あとやる事は「客数」もしくは「客単価」を上げるに終始する事になります。
粗利額を積んで積んで、経費を差し引いたものが営業利益だからです。

1.「客数」がこの10年で15%UP

セリアさんの現在の1日の客数はだいたい600名だそうです。
この10年間で15%ほど上がったそうで、522名から78名UP。
約20年前の2003年に上場をしているので、10年前にはビジネスモデルが完成している会社であったにも関わらず相当すごい事だと感じます。
※ちなみに「客単価」は10年で5%UPでした

2.「客数」を増やした要因

「欲しい商品がきちんと置いてある」
という顧客の評価の僅かな積み重ねが、その後の客数の増加に表れるとの事。100円均一を衝動買いのビジネスから目的買いのビジネスだと捉えなおした「POSシステム」と「発注支援システム」が客数を増やす事にじわりじわりと寄与したという事。

3.顧客属性を把握せず、特定の顧客層をマーケティングしていないのに客数が増える理由(仮説)

"セリア"さんはポイントカードの発行などを行っておらず、顧客属性を把握していないそう。また、特定の顧客層をターゲットとしたマーケティングを行っていない、とのこと。

これは、属性から販売するものを検討するのではなく、販売データから販売するものを検討するという事である。20代だろうが50代だろうが、アニメが好きな人は買うものが似てくる等、確かになと考えられた。

1.5万点のSKU(ダイソーは9万点とのこと)のうち、月400~600点、年6000点程度を入れ替えるそうで、企画を立てて商品を投下したら売れ筋か死筋かを高速でPDCを回して判断する独自のインディクスがある。それをひたすらやる事でマーケットインな売り場になっていっている。

そう考えると「商品開発」も実は重要なポイントで、これをメーカーにデータを共有する事で精度を高め、顧客増に繋げている。


青果流通のSPF完成に向けて、学べば学ぶほど参考になる会社でした。

(参考)1店舗あたりの月PL(平均)とアグリゲートが気にする主要数値
売上: 9,750,000円
粗利: 4,221,750円 粗利率43.3%(原価率:56.7%)
人件費: 1,383,333円 人件費率:13.9%
賃料: 1,075,000円 家賃比率:11%
営業利益:1,033,500円 営業利益率:10.6%
FLR:81.6% ※Fがフード原価ではないが当てはめてみる
客単価500円程度/日
客数600人程度/日

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