人間関係が上手くいっていないあなたへ

母親とふたりで暮らした20年間、個々を尊重しなさいと育てられて、思ったことがあります。

それは自身と他者はどうあっても交わりえないということです。
歩んできた道のり、育ってきた環境、仲のいい友達、果てはパンツの置き場所まで。
そのどれもが、経緯と共にどうあっても交わりえない、言わば自身と他者との境界線なのです。

同じ人間は存在しない、そして分かり合える人間も存在しない。
人間関係とは詰まるところ、騙し合いなのだと思うのです。

人は好かれたい人に好かれるキャラクターを演じてしまうものです。
友達のことを、パートナーのことを知ったつもりになっていても結局それはその人の一部分、つまりはあなたに見せているキャラでしかなく、その人の素ではないのです。

たとえ自身の素で他者と接しようと思っても、
そもそも自身の素をわかっている人がこの世にどれだけいるでしょうか。
この散文を読んでくれているあなたも感じたことがあるはずです。
何故か分からないけれど腹立たしいだとか、何故か知らないけれど嬉しいだとか。
そんな自身も知らない自身も自身の裏側として存在します。

私は最近、携帯電話に入っている連絡先の大半を消しました。
以前は、私と連絡先を交換してくれた人を切るのはもったいないと思っていたのです。
しかし、自分と向き合い理解出来ていない今、私には理解者が必要です。
だから中途半端な人間関係は要らないと思ったのです。

学生時代は私の周りに居る人間が私の中の世界でした。しかし今や私の中では、その世界は理解者のいない、荒廃した世界に変わり果てていました

世間から大人と呼ばれる身になった今、考え方ひとつで世界は広くも狭くも捉えられます。
だから私は友達や知り合いを失ったのではなく、新たな世界へ飛び出したのだと考えられるようになりました。

何事も、一度ぶっ壊してみることが活路を開く手段になり得ると、私は思います。

私の考えが、人間関係が上手くいっていないあなたの助けになれますように。

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