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明るい月

少し間があきましたが、今日の、星読み・占い師さっかの日記です。

みなさん、いかがお過ごしですか?

わたくしはと言えば、このところ、家の引越しをしています。これまで引越しを経験してきた人たちはよく知っていると思いますが、引っ越しって、そのときいる住居から次の場所に単純に荷物を動かすだけでなく、荷造り、荷ほどきがあり、荷ほどきの後、ほどいた荷物を所定の位置に納めなくてはなりません。

今回の場合、これまでよりも圧倒的に狭いところに引っ越したため、荷物が溢れ出ていて、literally speaking、本当に文字通り建物の外に溢れ出ていて、今日は、それを少しでも中に収めるための作業をしなくてはなりません。どうも、明日は雨模様なのです。天気予報、外れてくれるといいんだけどな。

でも、嫌いじゃありません。一つずつ自分の持っているものを見て、一つずつ整理してゆくのは。気持ちの整理にもなるし、持ち物の確認は、自分の価値観やそれを手に入れた時の美意識みたいなものを振り返ることができます。そして、これからの生活の仕方や、価値観を見定めることにもなります。

ちょうど今、星がそんな位置に入っているため、気持ちよくできるのかもしれません。ただ・・そのはみ出てる感が半端じゃない大量の荷物なので、それを考えると落ち込みそうにもなるので、そっちは考えても仕方ないので考えず、楽しい方を考えて、一つ一つやって行くつもりです。

このところ、引っ越しのほかにも精神的にも物理的にも負荷のかかることがあり、ずっと忙しくて、睡眠時間が平均3時間くらいだったりして、睡眠不足の威力(?)も知りました。睡眠不足と運動不足がその人の寿命を縮めると言われていますが、やはり、そうだな、と思いました。今回は、思いっきり運動量は増えたのに、睡眠時間だけ短くなったので、ちょっとでも座ると、そのまま眠りそうな状態でした。食事のとき、座って箸を持ったまま眠りそうでした(笑)

そうして、昔、歩き遍路をしたときのことを思い出しました。四国のお寺を歩いて回ったのですが、女ひとりで、行ったこともない土地を歩いたため、翌日に険しい山道を歩く前の晩などは、緊張して眠れず、煌々と輝く満月をただただ眺めていたりしました。そうすると、数時間眠れたか眠れない状態で、その険しい山道を歩くことになり、歩いている間はまだなんとかなりましたが、ちょっと休憩、って岩の上に腰掛けた途端に座ったまま眠っていたりしたことがあります。そのときことを思い出したのです。

あの時に、人間は、まだ来ていない未来に対して恐怖を抱くこと、そして、そのせいで睡眠や人によっては食欲を失ったり、または自制心を失ったりして、体調を減退させ、持っている可能性を低くすることがあるんだな、と実感、そして体感しました。別に、岩の上で座ったまま眠っても良いですが、やはり、ちゃんと睡眠をとっていたほうが、もっと、ちゃんと歩けたし、判断力も上がったと思います。幸い、渋谷にある日本地図協会の方々が、とても親切にそして丁寧に歩く道を調べて地図に赤線を引いてくださっていたのもあり(何十枚もあった)多くの人々が迷ったり怪我をしたりする、と言われる険しい山々も無事に歩いて登り、降りましたが、自分が緊張で眠れなくなったりするってこと、人間ってまだ来ていない未来のことで、すでに来ている目の前の今を失うことがあるんだ、ということを、しみじみと知ったのを思い出しました。

そして今でも、未来のことで不安になったり緊張したりすると、あの、山の麓の小さな遍路宿の部屋の窓を開けてもたれかかり、眠れないまなこで見ていた明るく美しい月を思い出すのでした。

わたしたちは人類未曾有のときに立ち、未来がわからず、その時の私がやっていたように、明るい月とその下に照らし出される景色を、緊張とともに見ているのかもしれません。

写真は、引っ越し作業の真ん中で(今もですが)調理をする暇もなく、ただ、ご飯に納豆と卵をかけて食べたときのものです。なんだかとても有り難かったので写真に収めました。器は、知り合いの陶芸家の女性が作ったもの。お米は、いただいた有機米。

この一杯のおかげで、昨日はほとんど寝ていなくて忙しくても、元気に走り回らせてもらいました。食べ物も大切です。 今、そしてこれからは、星の位置が「シンプルな贅沢さを知る」時に入っていて、こういう、自然や人の愛や力を再認識する時に入っています。

みなさんも、元気で今日一日をお過ごしください。わたしも荷ほどきと整理、がんばります。

文・写真 by さっか

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