繭イのカランコエ 体験版感想

これはちょっと凄いゲームになりそうだなって事で、先に目付けときます。
普通に良く出来てる、が、個人制作(なんだろうか?)も含めてまとまった感想なんかは出づらいので、ここに感想を書いておきます。
信用できる語り手かどうかは人それぞれですが、制作サークル様とは一切関係無いことはここに誓って、書き勧めます。

ゲーム自体は歴史と伝統のある、ビジュアルノベル形式(画面全体に文字が出るサウンドノベル+ギャルゲータイプの画面下部メッセージが交互に出る形式)+偶に小説みたいな縦書き文体、のビジュアルノベル形式をさらに発展させた感じです。
このビジュアルノベル形式自体は、ノベルゲーム自体の完成形の一つだと私は思っているのですがリーフが特許でも取っていたのか余り他のゲームに使われず埋もれてしまいました。
今回、この形式に目をつけたことで私は、流石だな、と思いました。この埋もれた形式を見つけてきて、それで作成する…多分、本当にPCゲームが好きなんだろうなと感じました。
今の時代、言葉だけのリスペクト、都合の良いオマージュが跋扈している中本当の意味で尊重をしているものは評価されない…2020年代とはそういう時代ですが、PCゲームという市場が完全に死んでいるのでどうしようもないか…。
ノベルゲームとは本来、9割の人間がEDまで到達できて、技術力が無いサークルでもアイディアを形にできる、素晴らしい形式のゲームだったんですが…長すぎて脱落者多発、テンプレのような物語…と逆行したものが多発したのは皮肉ですかね。
前置きはこれぐらいでここからは、要点を絞って書いていきます。

ストーリー 3/5点
まぁまぁ面白いんじゃないでしょうか、ただこればっかりは分からないので面白くなりそう、としか言えないです。
個人的にヒロイン全員が電波ゲーみたいに、精神病抱えてそうで主人公も隔離される為にここに来たのかなぁ…という感じはしました。出てくるキャラ皆病気にしか見えない、どちらかというとこのゲームはさよならを教えてみたいな雰囲気を感じましたね。途中の描写とかもあ、何かぽいなと感じました。
ただ、現段階では面白くなりそう、としか言えないので何とも言えないです。

テキスト 4/5点
めっちゃ読みにくいです、ただこの読みにくいってのはマイナス評価ではなく、歴代でんぱげみたいな感じで敢えて読みにくい文体にしているのでプラスだと思いました。
よくわからないキャラが哲学的な事をいい、主人公自体がクセ強なのは自◯の為の、みたいな感じですね、アレも兎に角読みにくいテキストですが逆にそれ自体が味となってゲーム部分への深みになってました。
ただまぁ、その手のゲームが売れずに後継作が出ないとなるとこの点は大多数にとってはマイナスかもしれないです。
造語も多いし、途中よくわからない哲学的な内容もあるしまぁ、ノベルゲーム初めてやろう、みたいな人は辞めたほうがいいのは間違いないかもしれないですね。これも過去作をやってるからあ、なるほど…ってなる訳でオマージュとか知らんままやったら、いやなんだこれ…ってなるし。
どちらかというと、テキストよりルビの読みにくさが引っかかりました。全体的に当て字が多いですが、ルビが小さくて読みにくいです。デフォルト画面でやりましたが、見づらい。上に多いし視力検査みたいに感じました。

立ち絵 4点
全体的に可愛いしかっこいい、特に問題はないと思います。(というかこれが個人制作なのか?とびっくりしました。そこらで売ってるぐらいにはクオリティ高いです)。ただ、途中のおじさんとかの落差がひどいのでそこでマイナス1です。まぁ、メインキャラじゃないのかもしれないけど流石に。

演出 5点
これは文句なしで満点ではないでしょうか、ビジュアルノベルを現代で作ったら?こうなるよなぁ、って感じでした。
(というか吉里吉里って今でも使われてるんですね、びっくりしました)

UI 3点
これは正直分かりづらい、どれがどれ?ってなりました。(これこそルビが欲しかった)。後何かフリーズ多かったですね、セーブ画面とかで止まりました。おま環かもしれないですが、一分動作不安定な所はありました。

BGM 5点
文句はないでしょう、雰囲気作りはされています。序にSEの入れどころも悪くはなかったです。

キャラの可愛さ 現状4点
私メンヘラ、精神病ヒロイン好きなんですが皆病気抱えてそうで良いですね。メイドちゃんとか依存しまくりそうで凄い美味しそう。
まぁ、現段階の感想なので分かりませんが…。

実用性 0点
公式サイトにはありましたが、体験版にはないので0です。

という感じですかね、現代インディーズの方が挑戦的なゲームが作られるのはPCゲーム業界も変わらないみたいですね。でんぱげ自体が作られず、高騰してるゲームをとっかえひっかえで遊んでる始末ですし、こういうゲームを企業が作って、そういう風潮を壊してほしいけど…よりにもよって海外のDDLCが人気になっちゃう時点でなぁ…。
このゲームが完成するかは分かりませんが、間違いなく完成したら歴代でんぱげに並ぶぐらいのポテンシャルは秘めていると思います。
というか、そう信じたい。




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