麻雀回顧録(小~中学生編)
「なにこれ。。」
書斎という名の漫画部屋に、いつもの漫画の続きをよもうと棚に近づくと一際古ぼけた本が立てかけられていた。
「あれ昨日こんな本あったっけな。。」
昨日の漫画の続きを読もうと部屋に忍び込んだはずが、手に取っていたのは妖しげな異彩を放つ古ぼけた本だった。
「初歩の麻雀教室 斎藤緑風 著」
さきたま少年9歳の冬。これがこの後の人生に大きな影響を与えることとなる麻雀との出会いであった。
今では戦術本に当たり前のように描かれている可愛い挿絵も何もない活字ばかりの本だった。内容は全く覚えていないがサイコロを振ってゾロ目の時はドラ表示牌を2枚めくる。と書かれていたのは覚えている。自由な時代だ。
書かれていた事の10分の1も理解できなかった気がするが、何か感じたモノがあったのだろう。その後は漫画そっちのけでその本を読むようになった。
今でこそノーレートやMリーグが普及しクリーンなイメージで見られることもある麻雀だが、当時はどこか危険な匂いが漂う不健全極まりない存在だった。
手に取ったのはただのルール本だが、何か大人の世界のイケないモノを覗きみているような背徳感があった。親が近づいてくる足音が聞こえるとすぐ棚に戻して違う本を読んでるフリをした。こんなモノ読んでるのがバレると怒られる気がした。親の目を盗みつつ数ヶ月かけて読了した。
だが、、、読んではみたもののその後の生活において麻雀に触れる機会は全くなかった。携帯電話はおろかテレビのリモコン機能すらなかった時代だ。何でも簡単にネットで情報を取得できる現代と違い、ごく普通の小3の日常に麻雀というワードが入り込んでくる余地などなかった。
麻雀やってみたいな。。と思いつつその事を親に言うことはできなかった。なんとなく「麻雀」という単語を口にするのが憚られた。怒られる気がした。その想いを抑えつつ麻雀との関わりは1年くらいその本を読むことに留まっていた。
そんな中たまたま遊びにいった友人宅で「麻雀」を目にすることとなる。当時大流行したファミコンで麻雀のカセットが販売されており、友人の兄が持っていたのだ。
その友人は麻雀を知らなかったが、友人のカセット入れのケースに兄の所有しているカセットが紛れ込んでいたのだ。
「えっこれ〇〇の?貸して!!」
「これお兄ちゃんのだからダメだよ。。」
「お願いお願いお願い!!自分の持ってるカセット全部貸すから。。」
このお願いが功を奏し無事友人からカセットを借りることに成功した。後に分かったことだが後日勝手に貸したことが兄と親にバレたらしく、こっぴどく怒られたらしい。ホントに済まなかった。。。
家に帰るとすぐにやり始めた。なにせルールだけは1年以上もルール本を読んでいたので既に把握していた。点数計算もその時点で簡単なものはできるようになっていた。
マリオ、ドンキーコング、ベースボール。日中は友人達とはこれらで遊んでいたが、家に帰るとファミコンの麻雀ばかりやっていた。
今思うとこの頃に現在も天鳳ばかりやってる基礎ができあがっていた気がする。
小6の頃には友人と卓を囲むようになった。
この界隈にゴマンとある話だか、セットではほとんど勝っていた。さすがに歴が違いすぎるからだが。
小学生の頃からぎゃん自己を読み、中学に入ると近代麻雀を読みはじめた。ちょっと不良系のワルいモノに嵌まりやすい中学生の時期に、幸か不幸か哭きの竜とショーイチに出会ってしまう。
家には幸い点箱つきの炬燵に麻雀牌があった。ヒマさえあればショーイチを真似て牌を積んでいた。
その頃のセットではみんなが山を積むのが遅すぎたため、毎回2.5人分くらいの山を自分が積んであげておりとても喜ばれていた。イイ時代だ。
そんな中学時代を過ごしていたある日の深夜のテレビに、今でも鮮明に覚えているあるCMが流れてきた。
麻雀回顧録(高1フリーデビュー編)へ続く。かも。。(まだ書いてない
そのお気持ちだけで充分です。読んで頂きありがとうございました。