麻雀最強戦のこと

今年の麻雀最強戦も今週日曜日の「因縁の決闘」を皮切りに幕を開ける。

2年前から始めた麻雀最強戦参戦だったが、昨年はコロナ禍の影響で1度も参加できなかった。しなかった。
誰かに参加しないよう強制された訳でもなく自分の決断だったとはいえ、諦めきれない気持ちと悔しさは常にあった。


2019年に初めて最強戦(店舗予選)に参加した。
参加に至った経緯は以前のnoteで書いたのでここでは省くが、本当に本当に本当に楽しかった。面白かった。

自分は普段天鳳ばかり打っている。
最近は諸事情で打数が減ってしまったが、現在稼働中の東風垢は4年間で20000本以上打っている。
天鳳は天鳳で非常に面白い。負けても負けてもいくらでも打てる。ラスっても全員が競うように連予約する世界観は非常に美しい。


ただ、「負けたら終わり」の麻雀最強戦の闘いは想像以上に面白かった。


最強戦の店舗予選は(大体)3戦合計で参加者の上位3~40%が決勝に進み(32人参加なら12名)そこでトップを取った者が店舗代表となり次のステージ(地方最強位決定戦)に進むことができる。

初めての店舗予選は2戦終えた段階で着順1・2
最終戦で3着以上ならほぼ通過。ラスでも場合によっては。。という状況だったが、最終戦はラス前を迎えて親番なし。3着目とも12000点以上離れたダンラス状態だった。
対局時間も残り5分ほどしかない。

ドラは5p。必死に中張牌をかき集め打点を作りにいくも、12巡目に生牌の中を掴む。対面の断トツの親は萬子、下家は筒子で分かりやすく染めに向かっていた。

自分の手は索子と5pを浮かせたくっつきタンヤオの1向聴だった。中は完全に要らなかったが歯を食いしばって索子を放つ。
普通といえば普通なのだが、この状況でよく我慢が効いたと思う。

聴牌しないまま16巡目に中を引く。タンピン系の手牌が現状立直のみになり打点もクソもあったものじゃないが流石にここで降りるもダマるもやってない。

リーチ。

ドラの5pを横に曲げる。
幸い下家からは何も声がかからなかった。

対面のトップ目親が小考する。

明らかにタンピン系の捨て牌だったことも功を奏したか。
手牌から出てきた牌は中だった。

裏ドラを捲るとそこには發の文字が。
12000と申告し速攻で牌を流す。マナーは悪いが時間がなかった。

オーラスの配牌をとっている時点で時間終了の合図。間に合った。
3者の2着争いを2000点和了で制し微差で2着終了。

負けたら終わりのこの1戦は今でも鮮明に覚えている。終わった瞬間は喜びよりも頭がボーっとしていた。

これが負けたら終わりの闘いなんだな。と感じた。しばらく動悸が収まらなかった。


初の店舗予選は着順122で32人中7位。決勝進出となった。

決勝も色々あったが、最終局3者和了トップの状況で聴牌をいれるも牌に選ばれず幕を閉じた。

帰りの電車では涙が溢れた。

この1戦のためだけに、大分前から色んなことを調整して臨んでいた。

数日前からイメージトレーニングをした。
行きの電車では一人静かにずっとモチベーションを高めていた。
2時間近く前に会場最寄りの駅につき、喫茶店で心を落ち着けていた。

参加費と遠征費を貯めるために節制した。
急遽入った子供の練習試合も、次男の世話もあり大変な中で妻が替わりに行ってってくれた。
最強戦のことを自分に教えてくれた知人にもイイ報告がしたかった。
全ての都合を犠牲にし、この1戦に全てを賭けていた。


結果を出すことができず悔しくもあったが、ここに至るまでの経緯全てが楽しかった。


あれから約2年の月日が経ち、2021年の最強戦が幕を開けようとしている。


種々の事情から、昨年は雀荘に行かなかった。
ずっと指を咥えてTLに流れる最強戦関連のツイートを眺めていた。
最強戦の放送を観ていても悔しさが募るばかりだった。


コロナ禍の中、正直今年も自分が雀荘に行くのは厳しいだろう。
今もまだ感染者数は増え続けている。
実際の感染リスクではなく、自分がこのご時世に雀荘に行く社会的なリスクは残念ながら非常に大きい。


だが、今年は1回でイイ。1回だけは雀荘に行きたいと考えている。

その1回とは、天鳳予選を勝ち抜いた先にある地方最強位決定戦の場だ。
ここで勝ちあがった先以降は、多分スタジオでの闘いになる。

天鳳予選自体は何度も参加可能だが、参加費も値上がりしお金も自由な時間をとることも難しい自分は何度も参戦することはできない。
本当にチャンスは1度だけだ。
来年以降だって参加できるかどうかなんてわからない。


全ての想いをその日の闘いにぶつけたいと思う。


最強戦の中でも最初の末端の闘い。ABEMAで取り上げられるような華やかな世界でもなんでもないが、全力で挑みたいと思う。


さきたま林檎。2021年は最強戦(天鳳予選)に参戦します。
対戦よろしくお願いします。













そのお気持ちだけで充分です。読んで頂きありがとうございました。