僕の方向性が分からなくなった

最近、心理学の学術書「心理学 New Liberal Arts Selection」を購入した。学問に精通している方なら分かると思うが、この有斐閣出版のNew Liberal Arts Selectionシリーズは、新大学生、新たに教養が必要な大学院生、学術の基本書が必要な大学2、3年生向けの本格学術書であり、僕のような受験期の高校生が購入して良い代物ではない。それに、心理学以外にも身に着けなければならない学問は山ほどある。それなのに何故こんな大層な学術書を購入するに至ってしまったのか。…正直なところ、僕にもわからない。それが本格的かつ体系的な教養を身に付けたいからなのか、はたまたただ高3にしてそれを買うことへ強いインセンティブを感じていたのか、本当に不明である。しかしながら一つだけ言えることがある。
それは、「僕が何者になりたいのか分からなくなった」ということである。
この問題はタイトル「僕の方向性が分からなくなった」の様にひとえに表現できるようなものではないかつーーー取り回しの難しい問題である。
要するに、とても複雑で多層的な問題なのだ。

2023年4月5日、私はあるTwitterの絵師、いや、絵師というか完全なツイッタラー、俗に言う「ツイ廃」の一人とある談義をした。
内容は「弱者を救うにはどうすればよいか」だ。
我々は(前述のツイッタラーも勿論自称していた)元より弱者そのものであり、それは常に私達の背後をつきまとい、人生を忌まわしいモノへと変貌させてきたし、これからもそうなるだろう。
この弱者という概念は、一般人には理解できないと思うが、本当に、本当に酷い「多層的なインシデント」で、我々被害者は、それを解決しなくてはならなかった。
「弱者生存圏だ。強者…具体的には、僕達を排斥してきた裏切りの逆ルサンチマン共を逆に排斥してやった最高かつ最低で混沌とした集いを作るんだ。」
鬱憤とした表情と声色で、僕はそう彼に訴えかけた。
「そうだな。」勿論彼も賛成する。「弱者のみでコロニーを作るのだ。昼は皆で畑を耕し、夜は深夜アニメを時に微笑いながら、時に啼きながら皆で観よう。もう何も怖くねぇんだ。逆ルサンチマン共は完全に除去・排斥され、'真'な'る'神'に愛された人間弱者がこの世界の覇者と成るのだ。」

全く酷い話だ。何が強者だ排斥だ。立場が逆化しただけで本質は何も変わっていない。つまり、俺達は何も変えられない。馬鹿で馬鹿でどーーしようもない馬鹿だった。
しかし、一つだけ、一つだけ良かったことがある。それは、「何者か」ではあったということだ。排斥を指導するものは誰だ それを実現するのは誰だ インターネット・イノヴェーションを起こすのは誰だ。他の誰でもない、この私であろう。つまり、排斥することでナチス的ではあるが確実に「何者か」には成れていたのだ。だが今の私はどうだ。初期に述した内容に戻ろう。私は、どうしようもなく一つに纏まりきれていない「圧縮不足人間」なのだ。
今の時代に沿ったポリ・人間であるとも言えそうであるが…分からない。多層に僕が存在してしまっている。
今、ツイッタラーの彼もそれで悩んでいるだろう。ここ直近のツイートを見れば、分かる。

僕たちはどうすれば何者かのなれるのだろうか。何者か分かる日までただひたすらにもがき続けるしかないのか。とにかく、やるしかない。ずっとそう言い聞かせている。

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