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スケートのプログラム作っているよ(本番編)

前回の投稿から一ヶ月が経ってしまってしまいました。
デビュー戦が6月9日、2戦目6月30日、エキシが7月15日と、人前でひとりで滑るということを3回やってみて、ちょうど先生からも「これから、どう滑っていきたいか」といった話をしたところだったので、noteで振り返るいい機会になりました。文章が頭に浮かんだというか。

デビュー戦

デビュー戦はなんかもう、良い意味で一生懸命でした。
朝5時くらいに起きて朝の練習に出て、いったん家に帰って、ご飯食べて、化粧とヘアスタイルに奮闘し、リンク戻って、応援したりストレッチしたり、おしゃべりしたり。
ホームリンクで、周りはみんな見た顔、でも、緊張と興奮の気配があり、華やいだ雰囲気は、まさしく試合の雰囲気!

「どうせ、緊張するのだから、緊張したらどうしよう」と考えるのは早々に放棄していたけれど、緊張して身体が言うことをきかないということがなかったのはよかった。
お手伝いとか応援のお願いとかしなかったのだけれど、リンクメイトのみなさんが気を利かせて、ワイワイと楽しく応援してくださったおかげかも。
あと、グループ3人だけで、最下位でもメダルがもらえる!っていう状況もよかった(笑)

一番滑走だったから、5分間練習の時間配分には気をつけたくらいかな。それでも、一通り、うんうんと頷ける手応えがあったのはよかった。

本番は、自分以外、誰もいないリンクを滑ってるなーという景色と、ジャッジの方も見たし、ジャッジ反対側の斜め上にある客席も一通り見れたと思うという記憶はあるのだけれど、自分の動きがどうだったかは正直、理解しようとするうちに終わっちゃった。あ、転ばなかったから、それはよし。
終わった直後のほわー!という高揚感と体温が上がったのは確かなこととして覚えてる。

はじめてのジャッジスコアに感動!テンプレートが世界選手と同じだー!とスケオタ的感動をひとしきり味わった。
ループが刺さっていて、サルコウがq。加点要素がないし、これが今の自分だと納得の結果だった。
練習の時から、「良い笑顔で滑っているよ」と言ってもらえていて、それが本番でも出せていたようで、そうか笑えるのか、私!と中二病的な感想を持つことになった。これを書きながらも、今も不思議に思っている。

自撮りが苦手で、その理由が、自分の笑い顔がなんか変、引きつっているという理由なのだけれど、不自然じゃないのなら、スケートが引き出してくれているのでしょう。

その後の打ち上げにも参加させてもらえて嬉しかった!
お陰様で、よりリンクメイトさんと仲良くなれた!

二戦目

さて、その次の二戦目、あんまし、自分の演技は良いところなしな結果でしたね。
初めての遠征
朝イチ、本当に開場して一番の、磨きたてピカピカのリンクでの公式練習は悪くはなかったのだけれど、本番になってみたら、音と合わない合わない。
もう冒頭の、止まった姿勢での振付から速くなってたのを、自分でも実感したし、動画見てもその通りだった。あらま。

自分たちのグループの直前に、チームココの素晴らしいデモ演技があって、ほろりと泣いちゃうくらい、感情高ぶっちゃったのが良くなかったのかな?私は緩みすぎなくらいのほうがいいのかも(笑)

この試合でも、他の世代と比べて30代が選手が少なくて、だからか、一緒のグループになった方々と打ち解けられのは、すごく良い機会になった。
「どこどこで練習してますよー」「次は◯◯に出ますよ!」「一緒ですね〜!」みたいな会話ができると、その次の会場での再会も楽しみになる。
普段、SNSで頑張ってるなーって投稿を追いかけている方々の、生の本物の演技を見られたのもすごく嬉しかった。

マイナースポーツだし、練習できる場所も限られていて、趣味がスケートと答えると、「なんでスケートやってるの?」て聞かれるような世界。
だから、別々の場所でも、同じ目標に向かって頑張っている人たちというのは非常に貴重だ。

この大会は評価が特殊と聞いていたけれど、その特殊の意味がよーーーく分かったのが、もらったジャッジスコアだった。
なんせ、スコアが3枚ある。3人のジャッジから1枚ずつ。
スコアとは、この世で絶対的に、唯一無二のものであるという考えだったから、なんか3枚ある!!ってところからしてカルチャーショックだった。
そして、さらなるショックは、それぞれに書いてあるエレメンツが違うというところ(笑)
各エレメンツごとの基礎点はないけれど、マイナスとかはたぶん書いてあって(うまく読めない)、それがジャッジごとにマチマチなのだから笑ってしまった。私のプログラムは、それぞれの目と脳みそを通ってこんな風に見えているのかと逆におもしろく感じていた。
大きく的確に動けていないから、そういう別のものに見えてしまうということだろうし。

それにしても、ジャッジの人というのは、判断する、出力する、見続けるというマルチタスクを何時間も続けているというのは恐れ入る。
スコアだけじゃなくて、総評としてのコメントも手書きされていて、これ全員分、手書きでメッセージ書いてるのかと思うと、有り難いというより恐縮しちゃう気分だった。

そういえば先生に「子どもたちの試合では、ジャッジからコメントもらえることなんてないから、貴重だよ」と言ってもらったのを思い出した。

スコアのこと

ジャッジありがたし!!とか言っておきながらなんですが、私、数字を覚えられなくてですね。
通知表(成績表)とか返されたテストの点数をこわごわと見て、見たはずなのに10分後には忘れて、しかも悪いことに、これくらいの点数だったはず、のはずが見当外れすぎるということもよくあり、悪気なく嘘をついてしまってすごい困った。
いや、書いてある紙を確認しろよって話なんですが。
なので、このnoteを書くために、30分くらい前にスコアのスクショを見たんですが、もう忘れています。何点だっけ。

数字に強い人は、自分の点数はもちろん、他の人の点数まで覚えているのが当たり前という人もいらっしゃると思うのだけれど、そういう人がいる!私にはそれができない!!ということを分かるまでは、だいぶ時間がかかりましたね。

ただ、幸いにも、事務的に覚えておかないと困る電話番号とか郵便番号は覚えていられるのと、トータルスコアってどうやって出てるんだろう?と電卓叩くくらいはできるので、自分の興味関心が、点数にあまりないということかもしれません。
レシートの金額も覚えられないの、それと一緒だわ。たぶん。

なので、私は自分がどれくらいのスコアを出すのか、一度も覚えられずに終わるのだと思います。

発表会(エキシビション)

人前で滑る3回目は、スコアの出ないエキシビション
私が勝手にセカンドホームと思っているリンクが会場で、二戦目でご挨拶した方々との再会でもあったので終始楽しい時間だった。
エキシビだし、観客の皆さんがいらっしゃるの、真後ろだしと思って、冒頭の振付を一瞬変えて、くるりと後ろを向く仕草を入れたのがハマってよかった。
一戦目、二戦目と、音からだいぶズレて滑ってしまったのだけれど、3回目は、ほどよく合わせて滑れたのが収穫だった。

受付で提出したCDは自分で回収しにいくものと思っていたら、わざわざ手渡しで返してくれて、しかもこんな、あたたかなメッセージまでついていて、しばらく立ち止まったまま読み返すほど、感激したサプライズだった。
毎年これを続けてくれと言っていいものかと迷うけれど、また来年も出たいなと思ったプレゼントだった。

手書きのメッセージのパワーはすごい

メソメソのちシトシト

三回の出来事を振り返ってみたけれど、なんだか結局は、出てよかったな、で終わってしまう。
自分の出来なささに、終わってから一週間くらいは打ちのめされて、メソメソとした内容を投稿したりもするけれど、結局、そのメソメソも、どこかのタイミングで、しとしとになって、止む。
ピークエンドの法則かもしれない。
楽しいがしんどいを上回って、嫌な記憶しか残らなくなるタイミングがくるのかもしれないけど、そしたら試合に出るのをやめるとかしたらいいのかも。
今のところは、スケートを嫌いになるのは避けたい。
国内での試合もまた次があるし、Winter World Masters Games(WWMG)2028でフィンランド行っちゃう!?なんて話もしたりして夢が広がる。
頑張りがいと、楽しみがある。

この前、自分が(レベルはともかく)プログラムとして最低限の形をなせる技術を持てるようになったのかーということを意識できて、ビックリした。自分、1T跳べます。
ずっと憧れていた、向こう側の世界に一歩踏み出せる条件が揃ったんだった。
全然形の揃っていない歪なレンガをとりあえず積み上げてみたら、とりあえず小屋みたいなものができた、みたいな。グラグラして今にも崩れ落ちそうな屋根を一瞬だけ片手を離して写真に残してできたー!!って言ってるみたいな。今はそんな感じ。

練習も、本番も一人だけど、やっぱり何をどう足掻いても、自分の頑張りというか、先生と、沢山の色んなところで繋がっているスケート仲間のおかげだ。

長くなってしまったので、ここまで。
このあと、どんな風に滑っていきたいかを考えたことは別にしよう。(お腹空いて疲れただけ)


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