とうとう雪希の中にいるもう一人と、会った。「青山 輝（あおやま てる）」という男子だった。 雪希の中には、絶対いなさそうな、暗めの本が好きな男子だった。その子は、まだ三回程しか姿を現してないと言う。なかなか、なじめずすぐ雪希と変わっているみたいだ。
では、雪希の中には誰がいるのか。大和は、その一週間後に雪希の中の一人、「百合園 綾歌 （ゆりぞの あやか）」と話した。 雪希と性格が似ていて、入れ替わっても、多分みんな気づかないと思った。可愛いなと思った。雪希にはないおしとやかさや気遣いがあった。（こんなこと雪希に言ったら、キレられる。汗’’） ただ、もう一人とは、未だ会えていない。雪希が言うには、男子らしいけど、雪希もよく分からないらしい。
雪希は、秘密を抱えている。 雪希は、『多重人格』である。 大和は、そのことを三年前に知った。小学五年の時に知った。そのときは、ただ驚いた。 そして、うれしかった。 自分に、言ってもらえて。 雪希の中には、雪希以外に二人いるようだった。
大和（やまと）は、悩んでいた。従姉を前にして。従姉の名前は、雪希（ゆき）。同い年で、頭が良く、スポーツも出来る。そんな彼女には、ぼくしか知らない 秘密があった。
紫水晶の意味って、『情熱』と『冷静』なんだって。良い意味だよね。こういう人になれたらいいな。
普通の生活を手に入れたい。 ずっとそう思ってた。 だけどなかなか、難しかった。 母とは、仲良くなれないし 最近は、父ともけんかばかり、 どうしたらいいのかな？
私の夢は、小説家。 だけど周りは、『諦めなさい』『なれるわけがない』と言う。 目指してはいけないの？小説を書いてはいけないの？ 何故？ やりたいことを我慢して、 言われたことをして、 楽しいと思えるかな？ 親の理想を叶えなければいけないのはなぜ？ 一回くらい好きなことをさせてよ。何も出来ないのは、つらいよ。せっかくの夢だから、諦めたくないよ。
私は、ゲームの友達がいる。本名も住んでいるところも知らないネット友達。 学校の友達には、相談できないことも、言える。大事な友達。 母は、その友達を否定する。 母『危ない』と言う。 私『大丈夫、何も知らないし、何も言って無いから。』 それからゲームをさせてもらえなくなった。誰にも何も相談できない。ただ、ずっとひとり、部屋で泣くしかなかった。
