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1972年のガロ

池袋の移動式本屋さんで見つけて嬉しくて買った。店員さんの話によると、今ではなかなか入手しづらくなってきてるんだって。

同じくガロを発見してテンション上がってるご老人に、懐かしいですねと話しかけたら、当時のデビルマンのアニメの話を教えてもらえた。

共通項があれば世代の障壁を越え、純粋に対象を共有できて楽しいと気づいた。

共通項の前では年齢も、性別も、国籍も関係なくなるのがすごく心地いい。

さてガロに関しては、どの絵も話も日本特有のなんとも言えないジットリした感性が現れてて、さらにもれなく情念が乗っかっている。

ここ50年で、日本は急速にポップになったよなあ、とか思いつつ
自分を含め、SNS上でイライラしてる人達を眺めていると、実は民族性の根っこの部分はそれほど変わってないのかもとも思いつつ。

そりゃあ50年やそこらで、数千年かけて先祖代々受け継いできた島国精神が抜けきるわけもないんだけどさ

↓ガロの読者がめっちゃキレてる投稿も面白い。70年代は血気盛んな時代だった模様

それから面白いなあと思ったのは、この表現↓

猫の鳴き声は、にゃーごでもなく、にゃーでもなく、「なーご」。笑

一人でも多くの人に瞬時に猫であることを伝えたいだけなら、もう少しそれらしい擬音になると思うんだけど…
このサブカル意識高い系雑誌においては、そんな「分かりやすさ」はダサいんですよ!!…って自我剥きだしな感じが、自由でいいなあって思った。

湿っぽさや情念はいったん脇に置いといて、
ネコがニャーって言わなくてもいい自我剥きだしの世界線、最高。おわり

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