【心が動いたモノ】旧知の縁と日本ワイン
昨日、仕事絡みで甲府に訪れた。
今でこそ、輸入ワインを扱う仕事に就いているけど、私のワインの原点は山梨。
そう、なぜだか私は、日本ワインからワインの世界にはまり込んでいる。なかなか珍しいルートだと思う。
前職の仕事柄、山梨との繋がりは多方面に広がったのだが(因みに前職はワインとの関わりは全くない)、たまたま訪れるので知人数人に連絡を取り、久々に会う事になった。
ここ最近、日本ワインを口にしていないので、美味しい日本ワインが飲めるお店に連れて行ってもらった。
東京ではそれほど珍しくもないが、
各地の「日本ワイン」が飲めるお店。
日本一「日本ワイン」を生産している山梨で、他県の日本ワインの品揃えもなかなかいい。
早くから、地元で地元産のワインを扱うことで地域ブランドを確立させていた山梨。
数年前まで、県産ワインしか扱わない飲食店ばかりだったのが、他県産のワインも扱うようになったのを見て、「日本ワイン」がブランド化されてきている証拠だと思った。
嬉しい限り!
しかも、中身のないブランド化ではなく、品質もホントにほんとーに向上していて、
十数年来の日本ワインの一ファンとして、これほど嬉しいことはない。
例えばコレ。
宮本ヴィンヤードのヴィーニュ・シャンタント・キュヴェ・プランタニエール2017
ピノ・グリ95%、オーセロワ5%
白い花や完熟した黄桃の華やかな香りが上品。
口に含むと、トロピカルフルーツの厚みのある果実味がしっかりと感じられ、ねっとりとした口当たりでオイリーなニュアンスも感じられる。余韻に伸びやかな酸とミネラルも。
調べてみると、自然酵母に新樽100%で発酵。
熟成も新樽100%らしいのだが、バニラ香に負けないしっかりとした果実味が印象的。バランスがものすごくいい!
自然のMLFをしているみたいで、それ故なのか、私的にはもうちょい酸のシャープさが欲しいと思ったのだが、それにしても、
ここまできたか!日本ワイン!
って驚いた。
「とにかく美味しいの、ちょーだい♪」
とオーダーして、
1杯2000円の、なかなか流通してない北海道のワインはどう?と言われ、
日本ワインで1杯2000円って…汗
と一瞬躊躇したけど、飲んでよかった。感動。
人もワインも、一期一会。
出会えてよかった1本です。
生産本数300本程度で、後で調べたらもう完売。ホントに一期一会だった。
料理と一緒に頂くにはもったいないくらい、ワインの個性があったので、
料理と一緒に楽しめるのをもう1杯、とオーダーしたのがコチラ。
若尾果樹園のロゼ。
山梨は勝沼で、江戸時代から果樹園を営む、家族経営のワイナリー。観光ブドウ園とワイナリーが併設されている。
首にかけられたタグが表ラベルになっていて、
このタグの裏には、使用品種が書かれていた…
数えてみた。なんと20種💦
こんなに多くの品種を使ったワイン、世界広しと言えどもそうそうない。
しかも、知らない品種が半分以上💧
ワイン用の品種じゃないモノ(つまり生食用)が多いかもしれないけど、それにしても…
この香りの華やかさ!味わいの複雑さ!
間違いなく美味しいワインです。
こんな美味しいワインたちを、
懐かしの友人と「美味しいね!」と言いながら一緒に飲めたことが、
ほっこり幸せを感じるひとときに。
今回は、急展開で心が動いたと言うより、じわじわーっと染み入る感じ。
大好きなものに触れれば、そりゃ、心が動かないワケないと思うけど、
書いてて止まらなくなるくらい、
やっぱアタシ、ワイン好きなんだなぁ
そう認識しました、とさ。
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