白いつぶつぶは旨味のカタマリ
パルミジャーノ・レッジャーノ Parmigiano Reggianoは、大きな太鼓のような形をしています。
直径35〜45センチ、高さ20センチくらい。
でも、普通私たちが購入するときは、10センチ四方くらいにカットされたもの。これがよく目にする大きさだと思います。
で、よく見ると、白い水玉模様をしています。
この白いのナニ⁈えっ、カビ⁈
とか思われる人、いそうだなぁと思って、
今日は、水玉の謎に迫りたいと思います。
結論から言うと、この白いポツポツは、
カビではありません。
悪いものではなく、むしろいいもの。
Parmigiano Reggianoでよく目にする(目立つ)ものですが、
熟成が長いチーズほど、白い斑点の量も多いし、白い色も濃くなります。
これは何かと言うと、
アミノ酸の結晶。
チーズの熟成が進むと言うことは、
もともとある物質が、微生物や酵素によって分解されたり結合したりすること。
たんぱく質がどんどん分解されると、アミノ酸と言う物質まで小さくなります。逆を言うと、アミノ酸が結合してたんぱく質という物質を作っています。
だから、
アミノ酸の結晶がたくさんあると言うことは、それだけ熟成が進んでますよ、ということ。
人間は普通、たんぱく質を摂取すると
体内で消化によって分解され、たんぱく質を構成する最小単位のアミノ酸にされてから小腸で吸収されるそうです。
そこから、体の各組織で再びたんぱく質に合成され、骨や皮膚など私たちのカラダを作ってるんですね。
でも、チーズの時点ですでにアミノ酸まで分解されてるので、たとえヒトの消化器系の調子が悪かったとしても、素早くアミノ酸を吸収してくれるってことです。
で、私たちのカラダを作ってくれる。
栄養面だけでなく、嗜好性にも優れています。
アミノ酸はよく「旨味成分」と言われますね。
熟成の長いハードタイプのチーズは、口に入れた瞬間、その旨味が口の中に広がるだけじゃなく、その旨味がずーっとずーっと口の中にいる。コレ、
余韻が長い
と表現されますが、
チーズでもワインでも、余韻が長いものは
じっくり丁寧に造られたものが多いと思います。
どれくらい熟成させたら、白いポツポツが出てくるのか、は、
すみません、まだまだ勉強不足で明確な数字はわからないんですが、
12ヶ月熟成のコンテにも見られるので、大体1年以上熟成させると出てくるのかなぁ。
ちなみに、この白いポツポツは、ハード系チーズによく見られますが、
ウォッシュタイプのチーズの表皮
にも見られるし、納豆でも目撃できます。
賞味期限が切れた納豆。
あ、賞味期限切れの納豆なんて食べない⁈
だから知らない⁈見たことない⁈
…失礼しました(。-_-。)
でも納豆は、白いポツポツが出る前に食べた方が美味しいですね。
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