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つめくさの花

つめくさの花の 咲く晩に
ポランの広場の 夏まつり
ポランの広場の 夏のまつり
酒を呑まずに  水を呑む
そんなやつらが でかけて来ると
ポランの広場も 朝になる
ポランの広場も 白ぱっくれる。

宮沢賢治『ポランの広場』より

幼少の頃に、クローバーの四つ葉を見つけに探した、思い出がある人は多いと思います。花はツメクサと呼ばれますが、この名の由来が「詰める草」だと知ったのは、大人になってからのことです。

それは江戸時代に、オランダからガラスの器具などが運ばれてくるとき、ガラスが壊れないようにと、今でいうパッキン代わりにこの枯れ草を詰めたのだそうで、まさに「詰める草」であったことから「ツメクサ」と名が付いたのだそう。

そんな使われ方をしていたくらいだから、当時は辺り一面に、ツメクサが自生していたのでしょうね。

ちなみに「ツメクサ」という植物はもう一種あります。そちらは「爪草」と書き、細長い葉が鳥の爪に似てるからだそうです。

爪草の花

いずれも雑草と呼ばれる類ですが、しかし近くに寄れば、こんなに可愛い花だったのかと、見つけるたびに新鮮な気持ちに満たされます。最近は、もっぱら道端の花と野菜の花が、可愛くてかわいくて。そんな自分の関心に、歳を重ねたものだなと、思うこの頃です。

今日もいちりんあなたにどうぞ。

シロツメクサ 花言葉「約束」

詰草の花



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