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冴え返る
冴返る二三日あり沈丁花
-高野素十
昨日の春一番とは一転、朝から冷たい北風が吹き荒んだ東京。ようやく緩んだと思った寒さが、またぶり返しました。冴え返るとはまさにこのこと。そちらはいかがでしたでしょうか。
しかしもこの一週間で、関東の各地でも梅は満開に、河津桜も見ごろを迎えたとの知らせも届きました。ながらく蕾を閉ざしていた近所の沈丁花も、いよいよ咲いてよいか、今かまだかと、待ちきれんばかりの様子です。通常、沈丁花の花が咲くのは4月頃ですから、花の様子を見ていると、まるで胸の高鳴りは抑えても、嬉しさがこみ上げて顔に出てしまう、小さな子供のようにも見えます。
しずかに始まった2月も、瞬く間に半ばを過ぎました。日脚は日毎に伸びて、冬ごもりしていた気持ちからも、ようやく放たれてきた感がします。今日の風のように、ときには冬の名残りを頬にうけ、三寒四温をこえていけば待ちに待った春はもうすぐ。待ち遠しいこの頃です。今日もいちりんあなたにどうぞ。
じんちょうげ 花言葉「永遠」
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