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月夜のあとさき

今夜は十六夜(いざよい)。昨日の名月は、すうっと空に上がってきましたが、それにくらべると日没後にのんびりと躊躇(ためらう・いざよう)ようにでてくることから、このように呼ばれます。

中秋の名月(十五夜)の前夜は待宵(まつよい)で、十五夜が過ぎれば十六夜、そこから立待月(たちまちづき)、居待月(いまちづき)、寝待月(ねまちづき)と続きます。

十六夜にためらいながら出た月は、翌日になると更にゆっくり出てくるので、立ち尽くして待つことになり、十八夜にもなると、たっているのさえ草臥れるから、座って待つことになる。

こんなふうに、毎日変わっていく月を、いちいち呼び分けた昔の人の言語能力を、本当に素晴らしいと思います。そして月のいいことには、花見と違って大変に静かな観賞であること。

まばゆく輝く月光の中とはいささか神秘的で、誰がはしゃぐでもなく、しいんと心まで澄みきります。これは桜や紅葉にはないもので、つまりそうした圧倒が、月にはないのです。

今夜は満月。よい月見ができますように。今日もいちりんあなたにどうぞ。

アサガオ 花言葉「明日もさわやかに」


季節外れではありますが

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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
https://www.hanaimo.com/




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