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くすぐりの木

夏の始まりから秋の入り口まで咲き、その花期の長さから「百日紅」とも書くサルスベリ。

枝先に、縮れたレースを集めたような小花が群がって咲きますが、この木の肌を指先でこすると、その枝の上の花が笑っているように動くので「くすぐりの木」という呼び名もあるそうです。

つるんとした木肌のせいで、猿も木から滑り落ちる、とは「サルスベリ」という名の由来にもなっていますが、その木肌をこすると花が笑う、とは知りませんでした。

もともと咲くと笑うは同じ語源といいますから、真夏にみた百日紅の満開も、あれは喜悦にいって笑っていたのでしょう。と思う一方で、

その昔には、足がこすれて登ってこれない猿を、愉快げに眺めてたのかもしれない。

そんな視点に立ってみると、この花は、ひょっとして意地悪なのかもしれない?なんても思ったり。

今年の百日紅も見事な咲きっぷりでした。この夏は、何を眺めて笑ってたんでしょうね。今日もいちりんあなたにどうぞ。

サルスベリ 花言葉「愛嬌」

百日紅ちりては咲くや夏の果て

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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
https://www.hanaimo.com/

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