コワイ大人の正体
私は朝、機嫌がすこぶる悪い。
頭がぼーっとしていて、目つきが悪い。
喉がいがいがで、声はガスガス。
平日はほとんど寝ているような身体を
無理矢理起こして電車に乗って職場へ向かう。
ある朝の出勤時、PiTaPaを忘れた。
電車の時刻がギリギリなのに〜!
と思いつつ、発券機へ。
発券機の周りには、地元のサッカー少年たちが切符を買おうと集まっていた。
8、9人ぐらいの元気いっぱいの少年たちの
笑い声が頭に響く。小学生高学年くらいかな?
元気があってよろしい!!
しかし、もうちょっと静かにならんものか…。
きっと遠征か試合かで、
少年らのテンションは最高潮だった。
うん、我慢。目を瞑る。
私にもそんな少女時代があったと思うし。
私の前に並んでいた人が発券を終え、
進もうとすると、横の列からサッカー少年の
一人が割り込んできた。
これには我慢できず、
そっと優しく一言『並んでるよ』と声をかけた。
つもりだった。
でも実際は、
朝の鋭い目つき、しゃがれた声、
マスクでほとんど見えない顔。
突然見知らぬ女に注意されただけではなく、
見た目も雰囲気も最悪な私に声をかけられ
少年は固まった。
まあ、怖いわな〜〜〜…
少年はあわあわ震えて半泣きになり、
小声で『すいません…』と言った。
その時の少年の表情が、悪いナァと思いつつ
ちょっと可笑しかった。
そこまでビビらなくても…という気持ち。
実は私も子供の時、突然見知らぬ大人に注意されたことがある。
詳細は恥ずかしいので省くけど、
めちゃビビったし一生しないぞ、と猛省した。
知らない大人に突然注意される、というのは
自分にとっても大きな恐怖だったけれども、
今回の件で私も立派な【コワイ大人】デビューを果たしてしまった。
つい何かを注意されるとしょんぼりするけれど、案外注意する側もヘコませるつもりじゃなかったりするかもしれない。
これから先、私も【コワイ大人】を
気にしすぎないようにしようと思った。
(場合によるケド)
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★公演本番まであと49日★
演劇計画プラネットナンバー第3回公演
『エレベーターガール-宇宙行き-』
2021年8月14日(土)-15日(日)
路地裏実験劇場 T-6 (テシス)にて
予約はこちら↓↓
公演詳細はこちら↓↓
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