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女根建太一

もうインフレが激しく、読まれることが最高難易度になりそうな女根建太一。
私も書いてみたので載せてみます。

いまから1年前、不慮の事故で夫を亡くした女根建太一。

両親の反対を押し切ってまで結婚した、最愛の夫だっただけに心の傷はなかなか癒えることはなかった。

幸い、実家が比較的裕福だったことと、夫の保険金がまとまって入ったこともあって半ば引きこもりのような生活でもなんとか暮らしていくことはできた。

母親から「家にいるよりは外に出たほうが気も紛れるわよ」と勧められたことから近所のコンビニでアルバイトを始めた女根建太一。

久しぶりに外に出て、接客・陳列・棚卸しの作業をしたことで思わず「きちぃって、マジきちぃって」と心の声がこぼれる。

そんな中、元々容姿端麗なこともあって、女根建太一は美人店員としてだんだん近所では有名になっていった。

男やもめにウジがわき、女やもめに花が咲くとはよく言ったもので、女根建太一を目当てにコンビニにくる客も増えてきたようだ。

「こういうとこでワンチャン狙ってるやつが1番だらしないのよ」

そんな男達はまったく相手にしていなかったが、最近気になっている男性がいた。

よくシフトが同じになる、近所の大学に通っている学生さんだ。
愛想がよくて、優しくて、どことなく死別した旦那を感じさせる面影があって…気づいたら惹かれていた。
でも一回り近く歳下だし、未亡人なんて…と思っていたが、男子学生からは「女根建さん。バイト終わったら時間ありますか?一緒に飲みに行きましょう」「女根建さんってほんと綺麗ですよねぇ、憧れちゃうな」と猛アピールをされてしまう。

「いねぇって!!未亡人好きなる学生!!なぁ〜!!めぞん一刻知らないじゃん」

そんな言葉ではもはや誤魔化しきれないくらい2人の仲は深まっていった。

そしてとうとうその日はやってきた。

「女根建さん。めぞん一刻読んできました。五代くんみたいで恥ずかしいですけど、伝えます。僕は亡くなった旦那さんを含めて女根建さんを愛します。付き合ってください!!」

女根建太一「なぁ〜!漫画のセリフになぞって告白するのは幼稚だって〜!!やってみろよ!!」

結ばれた2人の様子をみて思わず涙をこぼす男文田大介。

結婚に向けてもう一波乱も二波乱もあったのはまた次回に続く。

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