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私が俳句と仲良くなるまで

こんにちは。毎月マイブームが変わる女、あいむらさきです。

最近は俳句にハマっており。俳句歴はもうすぐ1ヶ月というところです。
まだまだ初心者ですが、初心者なりに、俳句と仲良くなれてきているような気がします。

今日は、「この入り口のおかげで俳句と仲良くなれてきた!」というコンテンツを紹介したいと思います。

「プレバト」をぼーっと見ていた。


毎週木曜夜7時から放送中の「プレバト!!」。

ここでは、芸能人の方が俳句を作り、それを俳人の夏井いつき先生が添削するという俳句のコーナーが面白く、大人気です。

それを数年間、ぼんやり見ていました。
見ているだけでも、「これ好きだなぁ」と思ったり、添削された俳句を見て、「確かにめっちゃ良くなったなぁ」と思ったり、少しずつ親しみは深まっていました。


実際やるのは難しいんでしょ?


でも、あくまで見るだけ。
だって、やるとなると、難しそうだし、敷居が高そう。
そんな感じで、見る専でした。

そんな中、プレバトで添削をしている俳人、夏井いつき先生がYouTubeでこんな動画を出しているのを見つけました。

「最初の一句」という言葉から、これが「超入門動画」なのだろうなと思い、見てみました。

すると、何ということでしょう。
俳句、簡単そうでした。

詳しくは動画を見てもらえればと思うのですが、日記から、「5文字の言葉」と「7文字の言葉」を選んで、あとは、『夏の空』という季語をくっ付ければOKという内容だったのです。

私は、「季語を入れなくてはいけない」という俳句のルールにハードルを感じていました。
しかし、この動画では、「とにかく最初は『夏の空』でいい」という感じで、「そんな適当でいいのか(笑)」と拍子抜け。
確かに、いつも「夏の空」だけど、俳句っぽくなっていたのです。

さらに、この動画の概要欄には、使いやすい季語リストが貼ってあり、「最初はそこから選べばそれで良い」とのことでした。

私はこの動画を見てすぐに、そのリストをプリントアウトしました


「えっ、これが俳句?」


新しい分野を学ぶとき、私はYouTubeと並行して、Kindle Unlimited(月980円払うと電子書籍がたくさん読み放題になるサービス)で、片っ端からその分野の本を借りて、一番読みやすい本を探すということをしています。

その中で、「これは入門書として最高だ!」と思った本がこちら。

この本の前書きを読んで、目から鱗が落ちました。
(以下、要約しています)

俳句を始めたいけれど「難しそうなので」と言っているMさん。
「難しくなんてないよ」と勧める筆者。

そんな中、Mさんが外に出て、「いやぁ、今日はすばらしい青空ですな。いよいよ秋の到来ですか」と呟いた。
筆者はすぐに「あ、それ、俳句ですよ。」と言い、
"青空やいよいよ秋の到来す"という俳句を詠んだ。

「俳句って、ほんとに難しくないのかも」と思わせてくれる素晴らしいエピソードですよね。

こんな調子で、この本はとてもわかりやすく、私にとっての俳句の入り口となってくれました。


風にも名前があったのか


俳句を学んで驚いたことがあります。
それは、日本語の豊かさです。

例えば、「風」ひとつ取っても、季節によって、またその性質によって、様々な名前が付いているのでした。

「春風」「春一番」などという、よく聞く言葉をはじめ、「春疾風(はるはやて)」「春嵐」というような中々聞かない言葉など、とにかくたくさんあるのです。

季語の辞典である「歳時記」を読んでいると、日常の景色の見え方が、少しずつ変わってゆくのを感じるのでした。

春の強い風に出会うと、「これが春疾風(はるはやて)か!」と、季語に実際に出会えた喜びを感じます。

また、ボーッとしているとすぐに過ぎていってしまう季節に対し、「春のうちに、春の俳句を作りたい!春の季語に出会いたい!」というような、焦りのようなものを感じ、それまでよりももっと注意して、周囲の景色を見ようという気持ちになるのでした。

この時期に作った俳句がこちらです。

季語学び暮らし名付くや春疾風

俳句本が楽しい!!!


俳句の全貌が何となくわかり、自分でも気軽に俳句を作るようになった頃、私は別の角度から俳句を楽しむようになりました。

俳句に関する本というのは、さまざまな種類があるのですが、その中で「この人天才だな」と思う方を見つけたので紹介します。

その方が、堀本裕樹さんです。

堀本さんは、ものすごくたくさんの俳句本を出版しているのですが、その本たちがどれもこれも、とっても読みやすいのです。

「俳句は難しい」というイメージを、全く持たせない、「あ、これ俳句だったのか」と後から気づくくらい身近に、スッと親しませてくれる。
そんなユニークな切り口の俳句本をたくさん書いていらっしゃいます。

いくつか紹介します!

① 猫 × マンガ × 俳句

これは、公募で集めた俳句から、猫漫画家の方が4コマ漫画を描き、堀本先生がエッセイを書くという内容。

とにかくほっこりする。

② 俳句を学ぶ物語本

俳人の隣に引っ越してきた若者が、俳人に弟子入りする物語。
物語形式だから読みやすいのに、読んでいるうちに俳句の基礎知識が身についていくという、一石二鳥な本なのです。

③季語って雑談のタネだったんだ!

何かにつけて季語を言いたがる俳句先輩と、風流のかけらもない男子くんの会話をベースに進んでいく物語。

面白おかしく読んでいるうちに、「へぇ〜、これって季語だったのか」と勝手に学べちゃう、これまた一石二鳥本!

④又吉直樹が俳句を学んでいく本

芸人・文筆家である又吉さんと、堀本さんが対話をしながら、又吉さんが俳句を学んでいく本です。

さすが又吉さん!面白い!


⑤名句への入り口として最高

さぁ、ここにきて初めて、名句を正面から楽しむ本です。
「それは流石にハードルが高い」と構えてしまいそうですが、この本をペラペラめくってもらえれば、そんな不安は蒸発してしまうはず。

一つの句に対しての説明は、文庫本で見開き2ページで終わる構成でとても読みやすいですし、ペラペラとめくっていけば、きっと、「これは」と思う句に出会えるはず。

ここまでお読みいただいた方にはお分かりいただけると思いますが、堀本さんは、決して初心者を置いてけぼりにする方ではありません。

親しみやすさ、読みやすさを常に忘れず、俳句を楽しいと思える入り口を様々なやり方で作ってくれている方なのです。


俳句のためにお出かけしてみた


俳句を作るためにお出かけすることを、「吟行(ぎんこう)」と言います。

とある春の日、「いい天気だな…そうだ!吟行に行こう!」と思い立ち、近くの公園へ出かけました。

するとどうでしょう。
見える世界の違うこと!

今までは注目したことのなかった花や、植物や、虫。
その全てが、「俳句のタネ」として目に映るのです。
世界の解像度が上がった。そんな感覚でした。

そのときの吟行で作った句をいくつか置いておきます。
(初心者なのでミスはあると思います〜笑)

春の蚊や本に挟まれるでないぞ
「動いてる。」腹の子と見る花筏
「こっち見て」あなたのために咲いてるの
桜撮る君こそ絶景即保存
春惜しむいや味わおう連れ立って
桜見て松田聖子を口ずさむ

いつもは数十分お散歩したら帰るところを、この日は3時間も歩き回っていました。

虫や花に注意を向けてみたり、カップルを見て気持ちを想像してみたり、とっても楽しかったです。

終わりに


私の俳句人生は始まったばかりです。
これからも色々なものを読んだり、鑑賞したり、作ったりしていきたいと思います。
そして、本業であるアーティスト活動にも、作詞の面などでいいことがあるのではないかなと、楽しみにしています。

皆様も、もし「俳句、やってみたいけど難しそう…」と思っているのであれば、マジで難しくないので!(笑)ご自分に合うものを見つけて、始めてみてください♪

最後に、大好きな動画を貼って、締めとさせていただきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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