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思春期モンスターとの格闘日記(1)

うちには思春期真っただ中、14歳のむすめがいる。これがまあ、本当に手ごわくて、わたしは毎度、毎度困り果てている。せっかくなので、そんな思春期のむずかしいむすめとの格闘の日々をときおり綴っていこうと思う。

だって思春期もせいぜい3年くらいなものだ。それ以上あったら、わたしのほうがどうにかなってしまうだろうが、仮に18歳までこじらせたとしても、あと4年。ここでまだ4年だなんて考えたらつらくなるからやめておく(笑)

さて、うちの思春期モンスターなのだが本当によくわからない。実のところ、わからなくなっている。小学生のころまでは手に取るようにとまではいかないまでも、まだ言葉の裏に見え隠れするものが理解できた。それなのに思春期ってやつは曲者で、なんだかとってもこじれている。そのせいで、あまりにも激しいケンカが続き、わたしは疲労困憊。心もよじれて、娘のことがきらいになりかける。でも仲良くなれば、まだなんとかなると安堵する。

そんなことの繰り返しの日々。

今日もこんなやりとりがあった。

むすめは現在、私立中学校へ通っている。グレーゾーンといということもあって、公立の中学校よりも私立のほうがより手厚いだろうと選んだからだ。クラスはひとつ。21名の同級生。そのほとんどがバスケット部所属で、女子は6名しかいない。近場の公立ではないから、通学は送り迎えである彼女。金曜日だけは部活の先輩たちと帰るからということで、迎えは必要ならば連絡してという形をとっている。

で、本日の午後6時10分。むすめから『いつもの待ち合わせに来てくれない?』という連絡が入った。夕飯準備中だったので『え? いまから?』と返すと『今からお願いします』とむすめより。これは近くまで来ているんだろうから、急がなくてはとすぐさま向かう。6時20分には待ち合わせ場所についたのだが、むすめの姿は見えない。10分待って娘のLINEに『もう着いたんだけど?』と入れてみると『〇〇中らへん今』と瞬時に返ってきた。

となると、歩きなら15分くらいかかるか――とのんびりと待つことに。ところが20分経過しても影も形もない。仕方なく連絡を入れてみる。

『あのさ。何分待たせるの?』

待ち合わせ到着から30分経過しているのである。わたしもイライラし始める。なにせ娘には『待たなくていいようにギリギリで連絡入れて』と常日頃から言ってあるからだ。それでも待ったほうだと思う。以前の一時間以上待たされたことに比べれば短いくらいだ。

しかしながら既読はつかない。

『帰ります』

既読なし。かわいいスタンプで『またね』と送信。やっぱり既読なし。

『自分で帰って来てね』

これにも既読がつかない。ダメ元で電話をかける。コール音が1回、2回と続く。10回くらい粘ったが出ない。仕方ないからあきらめて家に向かう。

5分後くらいにLINE通知が入った。

『ガーン』『じゃあ家出するね』『バイバイ』

と立て続けに入る。

『は?( ゚Д゚)』

である。急いで電話をしてみる。

わたし「今、どこ?」むすめ「(待ち合わせ場所近くの)パン屋のところ」わたし「歩いて帰ってきなさいよ。もう戻れないから」むすめ「歩くのめんどくさい」

わたし「知らんがな。連絡したよ?」むすめ「音小さかったからわからんかった」わたし「気づかないのが悪い」むすめ「じゃあ家出します」

『は?( ゚Д゚)』再び。

わたし「ずっと待ってたよ。近くになったら呼んでって言ってるよね?」むすめ「ずっと待ってるほうが悪いじゃん。そんな早く来るからでしょ?」

『は?(; ・`д・´)』頭の血管がぶっちんと切れる。

わたし「迎えに行ったのに、それはないでしょ?」むすめ「はいはい。家に帰りませんから」

頭に来たのでそのまま電話を切る。その後、むすめからの連絡なし。あまりに腹が立って息子に「迎えに行ったのに迎えに来るほうが悪いって言われたんだけど? 意味がわからないんだけど?」と訴えると、彼は「草生える」と薄ら笑いを浮かべた。

元旦那さんにもこの件を伝えると、彼もすぐにむすめに電話をしてくれたようだったが、むすめの態度にわたし同様ブチ切れしたらしく「もう放っておけばいい。こっちが振り回されたらダメだ。これで本当に帰ってこなくて、事件に巻き込まれたら、それはそれで覚悟しよう。あと警察へ連絡すればいい。警察まで話が大きくならないときっとわからないんだ」と早口で言い捨てた。わたし自身、そう思っていたこともあり、あまりにも遅いようだったら警察に届けを出そうと決めこんで、夕飯のさらだうどんを作り終えた。

午後7時10分。うどんをすすっているところへむすめがしれっと帰宅。

息子「帰ってきたけど?」わたし「家出するって言ってなかった?」むすめ「帰ってきちゃ悪いの? もう一度出かけてもいいけど?」

娘はすぐさま制服を脱いで、軽装になった。そしてそのままテレビへ直行。アマプラで好きなアニメを見始める。

わたし「ごはんは?」むすめ「どうでもいい」わたし「うどんにする? パスタにする?」むすめ「どっちでもいい」

結局、大好きなミートソースパスタ(大盛り)を楽しそうにテレビを見ながら、ぺろりと平らげていた。

心配されなさすぎて家出できなかったんだろうか? 車をUターンさせるために口にしただけだったのだろうか? 真意はよくわからないが、今日のところは無事帰宅。事件にならなくてほっとしたのであった。


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