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いつでも来いや!悲願のオンライン化

定時就業が難しかった時代

オンラインで仕事ができれば、と思ったことは、今まで何度でもあった。

文字通り血気盛んで、有り余るほどの体力があり、寝れないことなど苦にはならなかったものの、介護で自分の時間がランダムにしか取れなかった10代から20代。

いつ寝たかなんて思い出せませんが何か?というワンオペ育児をしながら、店と講座をかろうじて両立させていた30代。

自分で言うのもどうかと思うけれど、私は学業方面で苦労したことはあまりない。割と優秀な脳みそを持っていると思う。(もう言ったモン勝ちw)だから、無駄な体力を持て余しつつ、夜空を見上げてよく思った。

「今働かせてくれたら、稼げるのに。」
「家で仕事させてくれたら、オフィスにいる人たちの何倍も働くのに。」

コロナ禍で思い出した言葉

介護や育児をしながら、夜間営業の店を営む、というデッドオアアライブライフの中で、私は本当に沢山の人に助けてもらってきた。そうして仲良くなった人たちは、私の仕事をとてもとても応援してくれるようになった。
でも、仕事について話すとき、よく言われる言葉があった。

「いつか行ってみたい、今は無理だけど。」

私も、いつか店や講座、イベントなどに来てほしいな、とはずっと思っていた。しかし日々の忙しさにかまけて、対応策を講じようとはしなかった。そうして、ただ助けてもらいながら生きていたら、突然コロナ禍がやってきた。

どんな手を使ってでも、仕事は優先してきた。そういう自負があった。けれど、はじめて “仕事をしてはいけません” という状態になってしまった。
もちろんお店の存続と、家族の生活をかけて、給付金申請や、家賃減額交渉など、やらなければいけないことは山ほどあった。決算書はコピーしすぎてボロボロになり、毎日各種証明書を求めて役所の長蛇の列に並ばなければならず、逆に忙しかった。
お客様にも、友人にも、会えなくなった。
そんな時ふと、みんなの言葉を思い出した。

「いつか行ってみたい、今は無理だけど。」

ここでやらずにいつやるのだ?進め、オンライン!

分かっていたはずだったのになぁ、と思った。
私が仕事を頑張っているつもりだった間、応援してくれていたみんなは、参加することが難しい日常を過ごしていたことを。
参加できるって運がいい。開催できるなんて、かなりツイてる。
自分は、対応できる開催側にいながら、助けてもらうばっかりだったんじゃないのか?コロナ禍で世間が学校に行けないとか、仕事ができないとか騒ぎはじめて、やっと、ずっと忘れていた大事なことを思い出した。

今じゃない いつでも来いや オンライン(季語無し)

そうだ、今じゃなくていい。
いつでもいいなら、みんなに会える。

あの人に連絡だッ!

オンライン配信を決意した時、ある人の顔が浮かんだ。
高島屋さんの日本酒まつりに出店中、毎日来てくれたちょっと頭おかしい…もとい変わった人。
毎日肩にカメラをつけて出店ブース「Sake's Kitchen Bar」に現れ、その場で彼女に告白し、後に結婚した、あの人。

私は彼に早速メールを送った。
それは、小中学校が突然休みになります!と報道があり、ママ友からのLINEが鳴りやまない、2020年2月下旬の夜ことだった・・・(つづく)

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