このコピペダメねと君が言ってたら……サラダ無念に

７月６日はサラダ記念日。

１９８７年に発行された歌集「サラダ記念日」を代表する
『「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日』
という歌の内容から、
７月６日はサラダ記念日になっています。

「サラダ」といえば、
『サラダの国のトマト姫』（1988 FC）が有名なのですが、
取扱説明書に不可解な内容がありました。

もちろん「コンティニュー」の説明に
「ブロックごとにコンテニューできるんだ」と
「ィ」が抜けていることではありません。

不可解な内容は取扱説明書冒頭の
「高橋名人のワンポイントアドバイス」にありました。

『サラダの国のトマト姫』のアドバイスを見てみると、
１つ目が
「テレビから、必ず１メートル以上はなれてプレイしよう。
近づきすぎると、正確な攻撃ができなくなるよ。」
となっていました。

しかし、
「サラダの国の戦闘はすべて、「あっち向いてホイ」で行われる」ため、
画面に近づこうが離れようが
「正確な攻撃」に影響するとは思えません。

アドバイスの２つ目は
「ゲームする時間は、１日に１時間だけにすること」
といつものフレーズ。

『サラダの国のトマト姫』では、
「一つのブロックをクリアするたびに、画面にパスワードが出るので」
１時間以内の一つのブロックをクリアできないと、
翌日やり直しの憂き目を見ることになってしまいます。

そして、
３つ目のアドバイスは
「このゲームは、キミ自身で秘密を解いていくゲームだから、
その秘密をひとに教えてもらったり、
逆に教えてあげるのは、ルール違反。
ハドソンでも内容に関する質問には答えないよ。」
とあり、
こればかりはゲーム内容に合っているように見えます。

しかし、
実のところこの３つのアドバイスは
『ファザナドゥ』（1987 FC）の
「高橋名人のワンポイントアドバイス」と全く同じなのです。

「高橋名人のワンポイントアドバイス」は、
『スターソルジャー』（1986 FC）以降しばらくの間、
ファミコンソフトの取扱説明書に掲載されたアドバイスで、
ゲームごとに調整された内容が掲載されているのですが、
『サラダの国のトマト姫』の１つ目と２つ目のアドバイスは
『スターソルジャー』の頃から掲載されていたことがわかります。

３つ目のアドバイスについては、
若干漢字とかなの使い方に変化があるも、
『迷宮組曲 ミロンの大冒険』（1986 FC）
から継続して使用されている内容になっています。

ワンポイントアドバイスを真剣に読んでいた当時の子供たちが
実は本当にそのゲームのために書かれたとは思えない
コピペ案件だったことを知ってしまったとしたら、
さぞかし無念に思うのではないでしょうか。