イタマシーとナヤマシーの冒険 ~鹿の巣
たそがれどきに、イタマシーが東の台所へゆくと、調理台の前の床に調理台と平行のかたちで、ナヤマシーが長くなっていた。
ナヤマシーは、柔和にまぶたをとじたまま、つかれたので休んでるの。と囁いた。「今まで、台所でつかれてしまったから台所で横になるという発想に至らなかった。台所でヘトヘトになってしまっても、がんばって居間とか寝室とかへ行かないといけないと信じきっていたの。どうしてかな。」「うん。」「でもね、流しの前はいやだと思った。」「ふうん。」「できるだけ、火のそばがいいよ。でも