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「世界を魅了する女性の醸し方」5杯目~受講料が高いかどうかは数年後の自分が決めること~

Sake Diva ゆきこです。

前回は立て続けに、唎酒師・SAKE DIPLOMAの攻略法を書きました。

これを読んで挑戦してみようと思ってくれた方が、資格試験に挑戦しようと決心するまでに、次にぶつかる壁があります。

それは、「受講料(受験料)」です。

唎酒師は、受講料(受験料)の他に、入会費、年会費、認定料までかかります。

SAKE DIPLOMAは受験料と認定料だけですが、それでも、決して安くはないでしょう。

人によっては、「あんな認定試験、意味なんてない」なんて言う人もいます。

では、そんな高い費用を払ってまで認定試験を受ける意味なんてあるのでしょうか?

「唎酒師/焼酎唎酒師」「SAKE DIPLOMA」を取得して半年~1年経った私の見解を書き記したいと思います。

「高いか、安いか」、得られるメリットから考える

「高いか、安いか」を判断する基準として、その資格を得ることによって自分に入ってくるメリットを考えることと思います。

ただの資格ゲッターとしての受講の場合...

唎酒師やSAKE DIPLOMAは、「認定試験」なので、お医者さんや弁護士さんとは違って、「その資格を得たから、これに就ける」という職業はありません。つまり、その資格を取得したからといって、「確実にお金を稼げる手段が得られる」というわけではないのです。

なので、ただ資格を取るだけなら、確実に、受講料、認定料、その他費用、丸々マイナスの赤字ですね。はい、その資格試験料は「高い」です。

「知識」と「キャリア」のための受講の場合

確実な金銭的メリット(収入)を得られない認定資格の場合、金銭的なこと以外に目を向けて、価値を判断しなければなりません。

これらの試験に合格して確実に得られるものは、ある一定量の「お酒の知識」です。認定試験を合格するまでにはただ日本酒を好きで飲んでいるだけでは得られない知識がたくさんあります。

山田錦の特A地区?高温糖化酒母?引き込み?種切り?床もみ?そんなこと、普通の会社員が、たとえ365日、100種類、200種類以上日本酒を飲んだって、きっと知り得ない。たとえ受講料と同じくらいの金額を飲酒につぎ込んだってただ飲んでいるだけでは得られない知識が、そこにはたくさん詰まっているのです。

日本酒を仕事としている方、蔵元さんや酒販店の方にとっては「当たり前」な知識ばかりかもしれません。ですので、「あんな資格、意味ない」なんて言われてしまうこともあるでしょう。

そう、蔵元さんや酒販店さん、お酒を専門としている方にとっては「当たり前」のこと。つまり、お酒を専門職としている方が、お酒の認定試験を持っていても、ただの「当たり前」で終わってしまいますが、お酒を専門としない職業の方が取得するからこそ、意味と価値が高まるのが、唎酒師SAKE DIPLOMAといった認定試験なのです。

副業の時代だからこそ、第2のキャリアと肩書を持つ

さて、今回のコロナ禍、「働き方」について考えた方もたくさんいらっしゃるかと思います。

コロナ関係なく、数年前から副業が当たり前の時代とも言われていますが、今は、特殊技能や専門知識を2つ、3つ持っていることは決して特別なことではありません。

もし、お酒が好きで、何らかの形でお酒業界の方向に進もうとした場合、他業種の一般企業で働いていた人には、お酒の「キャリア」がありません。

蔵元さんも、酒販店さんも、その職業が「キャリア」です。その職業につき、酒造りの経験やお酒の知識の最前線にいるが故に、日本酒愛好家からは一目置かれ、イベントの依頼が来て、日本酒ファンが話に耳を傾けてくれるのです。

しかし、お酒を生業としない一般人は、「唎酒師」「SAKE DIPLOMA」という肩書がキャリア」になるのです。

私自身も経験していますが、どれだけお酒の知識を持っていても、ただの日本酒愛好家が語るよりも、「唎酒師」「SAKE DIPLOMA」の肩書を持って語る方が、同じことを語っていても説得力が増すのです。

先に記したように、認定試験で得られる資格は、「弁護士」や「医者」と違って、確実に収入を得られるような資格ではありません。

「唎酒師」や「SAKE DIPLOMA」といった資格や肩書を得て、それをどのように運用していくかどのように仕事としてつなげていくかというのは、自分次第なのです。

肩書を増やして、唯一無二の存在になる。

たとえば、今、日本に会社員・飲食店の店員さんが1万人いるとします。あなたは今、日本中で1万分の1人です。同業者の中に、唎酒師の資格を持っている人が、1000人いるとしましょう。唎酒師の資格を得るだけで1000分の1人になりました。さらに、その中の100人がSAKE DIPLOMAの資格を持っているとします。日本で1万分の1人だった、ただの会社員が、「会社員×唎酒師×SAKE DIPLOMA」と、資格や肩書が増えていくだけで、日本で100分の1の存在になれるのです。もし、あなたが、すでに弁護士や税理士、デザイナーやマッサージ師など、特殊な資格や技能を持っていたら、もっともっと、あなたは日本で唯一無二な存在になるのです。

実際に、私の知人にもデザイナーさんや弁護士さんでお酒の資格を取得している方もいらっしゃいますし、アイドルや女優さんが唎酒師の資格を得て、お仕事をしています。

資格を取得することで、ユニークな組み合わせの肩書を得ることも、大切なセルフ・プロデュースであると思います。

ユニークな肩書のある名刺1枚で、思わぬ出会いやチャンスを得ることもあるでしょう。得た資格をうまく運用すればするほど、受講料(受験料)が安くなることも忘れてはいけません。

「高いか、安いか」を判断するのは数年後の自分

資格の取得が収入と直結しない場合、自ら収入を生み出す方法を考えなければなりません。また、金銭以外のメリットを資格取得の価値とみなすなら、この資格取得に「価値があるのか、ないのか」、支払った「受講料(受験料)が高いのか、安いのか」、判断するのは、今のあなたではなく、取得後、1年後、3年後のあなたなのです。

そして、私の経験としてお話しできることが1つ。

たとえ今、「お酒は好きだけど、だからといって、お酒の資格を取得して、何かをしようとは思わない」と思っていても、おそらく、資格を取得し、知識を得ていくと、日本酒のイベントや、雑誌の日本酒特集の記事で蔵元さん、杜氏さんが話していることが分かるようになります。蔵元さんや杜氏さんの話が分かってくると、もっと日本酒が楽しくなり、もっともっと日本酒の世界を知りたいと思うようになるでしょう。そこから、新しいビジネスモデルやビジネスチャンスが閃くかもしれません。

何を隠そう、私がそのうちの1人ですから。笑

「未来は常に過去を変えている」

「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。」

平野啓一郎さんの小説、「マチネの終わりに」の中の一説です。

この記事を書く前に、「認定試験の費用は決して安くはない。しかしそんな費用を払ってまで認定試験を受ける意味なんてあるのか?」と、自問自答した時に、ふと、この小説の一説が頭をよぎったのです。

「未来は常に過去を変えている」

私達の多くは、「過去が未来を変える」と思いがちです。

「過去は変えられない」と。

確かに、私も、資格を取得する際には正直、「え、こんなにかかるの?」と思いました。しかし、資格取得によって得た知識や、資格取得後の酒蔵見学、蔵人体験と日本酒関係の方々との出会いの価値は計り知れず、今では全く後悔もありませんし、当時、資格取得に挑戦しようと決心した自分にありがとうと伝えたいくらいです。

今、当時の私と同じく、資格を取得しようと、申し込みのページを開いた時、「え、受講料、こんなにするの?高い!」と思った方がいるかもしれません。

しかし、その金額が「高いか、安いか」は、合格した後に「何をするか」「どう動くか」価値が変わるのです。

「高い」と思った過去は、いくらでも変えることができます。

世界中で働き方や、物事の価値、人々の価値観など、全てが変わろうとしている今、私達1人1人も変化を求められているといっても過言ではありません。

少しでも、「今、挑戦するか迷っている」という方の背中を押すような記事になっていたらいいなと思います。

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