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愛情運転送金装置

2021.12.18

車の運転中にヒヤッとした経験はないだろうか。無理な車線変更や煽り運転、幅寄せなど頻繁ではないにせよ、危険なドライバーに遭遇する機会がたびたびある。危険運転をする原因はどこにあるのか。次の予定が詰まっていて、急いでいるからなのか。違うと思う。推測するに原因はドライバーの心にあると思う。職場で上司に叱られたり、恋人や夫婦で喧嘩していたりと理由は様々だと思うのだが、精神的に不安定なモヤモヤした状況に陥っている場合に、人によっては危険運転を犯して憂さ晴らしをしているのではないかと推測している。きっと怒りの矛先が車の運転に向いているのだろう。危険なドライバーに遭遇するたびに嫌な気持ちになるし、もし事故になっていたらと想像すると次第に怒りへと変わってくる。危険なドライバーの精神をコントロールする方法はないのだろうか。ドライバー全員が優しい気持ちになれるような仕掛けや工夫があれば、交通事故を減らせるかもしれない。そこで、僕はひとつのアイディアが浮かんできた。それは題名にもなっている「愛情運転送金装置」の搭載だ。簡単に説明すると、自分が運転する車の周囲にいるドライバーにお金を贈れるシステムだ。例えば、道を譲ってくれた場合や方向指示器で危険を知らせてくれた場合にハザードで感謝の気持ちを伝えるのではなく、感謝の気持ちを込めてお金を贈る。笑点の「座布団一枚!」くらいの気軽な感覚で。そうすることで、危険な運転をして相手を困らせてやろうという気持ちよりもゲーム感覚で相手を喜ばせるドライビングをしてみようという感覚が先行し、ドライバーの心のあり方も変わるのではないかと想定している。少なくとも、今よりも幸せな気持ちで運転する人が増えるような気がしている。そうすることで道路上では活発に感謝の交換が行われて、ドライバーの心も豊かになるのではないかと。きっと運転も楽しくなる。交通違反を犯してしまった際にも、「愛情運転送金装置」は活躍するのではないかと期待を寄せており、普段どのくらい「お金を贈っていたか」、「お金が贈られていたか」が安全運転に対する意識を調査するうえでのひとつの指標になるからだ。ひょっとすると「愛情運転送金装置」は5年後に全ての車で実用化されているかもしれない。世の中にあるサービスの全てに愛情を感じさせるような機能を搭載できたら、もっと平和で安心安全な世界がやってくると思う。

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