価格改定と営業時間変更のお知らせ
「拝啓 時下ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。 さて、弊社におきましては経費削減、経営の合理化等の生産コストの抑制に努め、サービスの価格を据え置いて参りました。しかしながら「原油高」、「円安」、「電気代高騰」による日本酒の価格高騰のため、現行の価格体系を維持することが極めて困難な状況になりました。 つきましては、誠に不本意ながら、価格を改定させて頂くことになりました。新価格体系は8月15日から実施させて頂きます。 サービスの品質保持を最優先に考え、苦渋の決断となりましたことを御理解頂き、今後も変わらぬご高配を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。」、「平素より当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。政府が推進している働き方改革の一環として当店では、営業時間を12時から21時に変更し、運営して参ります。 お客様へはご迷惑とご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力頂きますようお願い申し上げます。」というような建前的な文章ではなく、弊社の見解を本音で示せたらと思う。弊社は2017年の千葉工業大学の研究室からスタートした。それは、「決められた将来なんて退屈だ」という想いと、「全国の魅力を発信する仕事がしたい」という情熱が僕たちを突き動かした。創業期は苦難の連続だった。「会社に就職した方が良かったのではないか」という葛藤が常に頭の中を渦巻いていた。事実、日本では企業生存率は、わずか1割にも満たないという起業家にとってネガティブなデータがある。9割のスタートアップが10年後には消えていくことを意味している。そこで、起業は本当に厳しい世界だと痛感し、お客様に来店してもらうことで一生懸命になった。また来てもらおう。そのために何ができるのかだけを真剣に考えていた。そこで、いくつかのキーワードを挙げたのだが、「低価格」で「まずは知ってもらう」ことを大切にした。利益率は多少、低くても少人数の会社ならば、どうにかなる。衰退産業と呼ばれる日本酒業界にとっても試してもらうことは、大きな意味があると考えた。そんな想いで今まで酒販店を運営してきた。しかし、昨今の情勢不安が経済にダメージを与えた。原油高騰の影響で電気料金の値上げやガソリン価格の上昇。そして、製造コストや輸送コストの上昇は製品価格に上乗せされ、酒販店では希望小売価格が2000円超えの日本酒が目立つようになってきた。だから、弊社も値上げを決断した。そして、日本の経済状況は最悪で、「20年上がらない給料」が生活を直撃しているという事実もある。なので、今回の価格改定は心苦しいのが正直な感想だ。消費者物価指数が上昇し、給料が上がらなければ生活は苦しくなるので、嗜好品は家計の生活から真っ先に削られるリスクも理解している。以前より、日本酒の地位が向上してきたと思えば、この経済状況と新型コロナウイルスが直撃。弊社としても希望を持ちづらい社会情勢ではあるが、日本酒は外貨を稼ぐ可能性のあるコンテンツ。企業としても、その可能性を積極的に追求していきたい。そして、社会に希望を与えられる存在になれるように精進したい。そして、イノベーションを起こせる企業へと成長できたらと思う。
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