いいひと
電車に乗る。資料を一生懸命に読んでる、まだぴちぴちスーツの青年の隣が空いていた。
珍しく座る。(普段は景色を見たいので立ってることが多い)
まあまあ電車は混んでいて、車内は何人か立っているひとがいた。わたしたちの前にはおじさんが立っていた。
何駅か乗って駅に到着すると、前に立っていたおじさんが私の隣に座っている、ぴちぴちスーツの彼の首元に手を伸ばす。
あれ?知り合いだったのかな?と思ったら
どうやら彼の襟をが折れていたことに気づいて直してあげたようだった。
「ありがとうございます💦(ぺこっ)」
とお礼を言う彼。おじさんは御茶ノ水で颯爽と降りていった。
私も彼も、(わたしは隣で見ていただけ)あまりの一瞬のキラキラしたやさしさに、閉まっていく電車のドアをしばらく眺めていました。
あのおじさんにめいいっぱいのいいことが降り注ぎますように…
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