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【SCPコラム】初心者が恩人三部作を読んではいけない理由【第八回】

 こんちには、さかずきです

 SCPから離れていたり、YouTubeの方でSCPの活動をしていたのでnoteの方は久しぶりになります。これからはコラム中心になるかと思います。

 今回も、少しお騒がせしたコラムと同じく、強い言葉を使っているので、あくまで個人の感想として受け取ってもらえるとありがたいです。

 自分は大体SCP-1000-JPができたあたり、2016年頃からSCPを見ています。そんな昔は今とは違うことがたくさんあります。なくなってしまった記事があったのはもちろん、最大の違いは画像の権利の意識が薄かったので、多くの記事に画像が使われていたことでした。そのため自分の好きなSCP-700 落書き工場SCP-1155 人喰いストリートアート などの不気味な画像やSCP-173-JP及びそのコンテスト作品には画像が使われていました。それらはSCPの世界観をよりセンセーショナルに訴えかけてきたと思います。

 では本題に入ります

 初心者が恩人三部作を読んではいけない1つ目の理由は恩人三部作がSCPの世界観から逸脱しているからです。もちろんSCPにはヘッドカノンといいう、簡単に言えばSCPの世界観は人それぞれという考えがあるので、ここで持ち出されるとこの話は終わりになります。しかし、多くの初心者が最初に触れるであろう、SCP-173 彫刻-オリジナル やSCP-096 シャイガイ のようなSCPから想像されるSCPの世界観というのはダークなイメージが大きいと思います。すぐに死に、殺され、今日世界が滅びるかもしれないという負の世界観だと思います。自分がSCPの世界に入ったときはそうでした。右を見ても左を見ても危険な記事ばかりで、ホラー映画を見ているような気分でした。しかし、そんな中にSCP-131 アイポッドSCP-999 くすぐりオバケのような癒やしのSCPがあると映えるわけです。それを逆手に取ったSCP-1048 
ビルダーベア
のような記事もありますが‥。とにかく、ダークな記事が多く占めていると異端の記事が目立ってきます。話を恩人三部作に戻します。恩人三部作が多くの人に好まれている理由は、それが物語としてよくできているのもそうですが、SCPの世界観の中であることだと思われます。ですので、初心者がいきなりSCPのダークな世界観に触れることなく恩人三部作を読むのは、そのギャップを感じられないので読むことをおすすめはしません。

 2つ目の理由も1つ目と似ています。恩人三部作は言ってしまえば物語です。複数の記事に渡って展開されるtaleではない物語は当時は珍しく、今も珍しいと思います(最近の知識が薄いのであったら申し訳ないです)。今では忌避されているクロステストは昔は盛んでしたが、それはあくまで一時的な話であり、物語とは言えないです。ですので、先程のギャップの理論を持ち出しますが、多くの淡々とした内容の記事の中に心揺さぶられる物語があれば、よりセンセーショナルに受け取ることができると思います。

 3つ目、最後の理由は観念の固定化を防ぐためです。仮に初心者が最初に触れたSCPが彫刻でもねこでもなく、恩人三部作だったとしましょう。その人はもっと感動記事もしくは物語記事を求めるはずです。しかし、感動記事はそれほど多くはないです。また、複数の記事に渡って展開し、点と点が繋がった時の感動を味わえる記事はもっと少ないです(他にありますかね?)。ですのでその人のSCPに求めるハードルはあまりにも高く、しかも異なる方向性になるわけです。それはSCPの世界から離れるのは時間の問題かと思われます。そのような悲しいことは起こってほしくないので、最初から読むことはおすすめしません。

 以上が理由となります。自分は初心者に(初期のEN記事)→(ENの異端記事)・(初期のJP記事)→(JPの異端記事)というふうに進んでいってほしいと思っています。これはあくまで傲慢な考えと言えます。自分自身、最近のSCP、特にENの方は3000以降ほとんど知らないので高説垂れる立場ではないと思っています。年長だからという理由で伝統を押し付けているようなものです。しかし、それを承知で言いますが、やはりSCPはオカルト・SFチックであってほしいです。それを初心者の人とも共有したいです。その後は自分の嫌いな闇寿司の方に行ってもいいです。ただこのコラムでは恩人三部作はメインではなく、むしろスパイスであると言いたいです。

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