お好きなお席にどうぞ

近所のココスが非常に良いシステムをとっている。


入店してすぐ、タッチパネルで来店人数を入力すると、指定の席が記載された紙が印刷される。



ネタ作りのためにファミレスや喫茶店に入店する際、一番の懸念材料といえば、「お好きなお席どうぞ〜」と言われた後のお好きなお席探し。


①店内が大変混雑している場合

お好きなお席どころか、まず空いている席を探すために店内を何往復かする羽目になる。
既に座っている客から「アイツ全然席見つかんないじゃん笑」というような嘲笑の視線を浴びると共に、既に良い席に座っている客から漂う優越感を感じながら、なぜだか焦燥感に駆られて狭い席を探しだして座ることになる。これでは良いアイデアも生まれない。


②店内がほどほど混雑している場合

ポツポツと空いている席が散見されるものの、空席の隣に座っている客から放たれるあの『隣に座ってくれるな感』。
電車同様、敢えて1席飛ばしで座っている客たちのどちらか両サイドに座るには大変勇気がいる。
ほぼ100%、「うわ、コイツ、隣に座ってきやがった…」と思われるに決まっている。終始肩身の狭い思いをしながらネタ作りに励むことになる。これでは良いアイデアも生まれない。


③店内がそれほど混雑していない場合

文字通りお好きなお席を探し、ゆったりソファ席に座りたい訳だが、後々混雑してきた時のことを考えるとそういうわけにもいかない。
1人で4人掛けの席に座っていて、後から来た団体客に、「コイツ…1人のくせになんで座ってんだよ…」と思われるのを避けるため、結局狭い席を選んで座ることになる。
その時点でお好きなお席に座れていないことに加えて、しばらくすると②の「うわ、コイツ、隣に座ってきやがった…」と思う側に回ることになる。これでは良いアイデアも生まれない。




つまり八方塞がり。



僕がファミレスや喫茶店でネタを書く道は閉ざされたかに思われた。


そんな僕の前に突如として現れた救世主。



ココス中野店。



冒頭で述べた通り、入店してすぐ、タッチパネルで来店人数を入力すると、指定の席が記載された紙が印刷される。


①店内が大変混雑している場合

空いている席をすぐに見つけることができ、席探し中に浴びる嘲笑の視線を避けることができる。
また、既に座っている客も所詮はコンピューターに案内された席に座っているに過ぎないため席の優劣がランダムで、既に座っていようが今から座ろうが対等な位の人間として対峙できる。


②店内がほどほど混雑している場合

たとえ既に座っている客に、「うわ、コイツ、隣に座ってきやがった…」と思われたとしても、こちらもコンピューターに案内された席に座るのだけである。座る側としても仕方なくこの席に座らされてる感を醸し出し、逆にこちらも被害者であるということをアピール出来る。従来の「恐縮ですが隣に座らせていただく」から「仕方なく隣に座ってやる」というような強気な態度に変貌を遂げることができる。 


③店内がそれほど混雑していない場合

後々入店してくるお客さんのことを一切考えずに案内された席に座ることができるし、たとえ4人掛けの席に座っていて混んできても、「こちらはただ案内された席に座っているだけ」という心強過ぎる事実によって責任の所在を逃れることができる。



なんて快適なファミレスライフ。



お馴染みの猫ロボットが注文を運んできてくれ、人間と関わる必要もない。


あとはお会計さえセルフレジになればもう100点満点。



至急全ての飲食店で導入してほしいシステム。



そんな素敵な環境でネタ作りに励んだ僕が今日書き上げたのはこのnoteだけ!

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