フルマラソン

2023年12月3日(日) 晴れ


・am3:00
起床。いなり寿司と大福を食べる。病み上がり。体調は良い。

・am4:00
レース中に聴く音楽のプレイリストを作成。おそらく一番しんどくなるであろう35キロを過ぎるタイミングでスガシカオの『progress』が流れるよう計算。『プロフェッショナル〜仕事の流儀〜』感で、苦しさを感動的に乗り切る作戦。

・am5:15
出発。会場から一番近い駅は大磯駅だが、二宮駅から無料シャトルバスが出るので二宮駅に向かう。


・am6:00
二宮に近づくに連れ、ライバル達が続々と乗車。

・am7:15
大磯で下車するライバル多数。「馬鹿め…シャトルバスが出るのは隣の二宮なのだ。スタート地点への距離だけしか見ていないから大磯で降りてしまうのだ。42キロ走る前に会場まで30分歩くなど笑。」

・am7:20
二宮で下車。シャトルバス乗り場がとんでもなく混雑しており乗車できず、45分歩いて会場に向かう。

・am8:05
会場到着。9時スタートだが、もう既に走る格好でスタート地点に整列しているライバルがちらほら。「馬鹿め…整列は先着順ではなく持ちタイム順で大体のスタート位置が決まっているのだ。スタートまでは暖かくして体を動かしたり座ったりしてなるべく余計な体力を使わないよう直前に整列するのがセオリーだ。この寒さの中、1時間も立って待つなど笑。」

・am8:30
着替え。快晴の湘南の海をバックに写真を撮ってもらいたかったが、見ず知らずの人に頼む勇気を持ち合わせておらず断念。

・am8:50
そろそろスタート地点に向かうかと思い、荷物をまとめるが、手荷物預かり所の場所が分からず右往左往。結局道端に荷物を置いてスタート地点までダッシュし、息を切らす。


・am8:57
スタート地点に2万人の大行列。とてもじゃないが予定スタート位置に辿り着けず、信じられないくらい後方からスタートすることになる。


・am9:00
スタート。大行列の後方。まだスタートラインまで500mくらいあるし全然進まない。

・am9:12
ようやくスタートラインを通過。道いっぱいのライバル達をかき分けて前に行くことがなかなか出来ず、また、道端に置いてきた荷物が心配でペースを乱す。

10キロまでは1キロ5'40で行く予定だったが失敗。


・3キロ地点
前方に、ドラえもんのランニングバックパックを背負ったライバルを発見。欲しい。いつどこで売っていたものなのか質問したいがなかなか勇気が出ず、とりあえず後ろに付かせてもらう。

・5キロ地点
給水所でカルピスを手に取ったつもりが麦茶だった。

・9キロ地点
大混雑の中、長髪男性にエルボーを喰らい抜かれる。ドラえもんのバックパックのライバルを見失い、いつの間にか「アンチョビマイスター」と書かれたTシャツの男性の後ろにいたので抜く。


・12キロ地点
次第に道が空いてきて、自分のペースで走れるようになってきた。

14キロ〜28キロまでは5'20で行く予定。いい感じ。


・15キロ地点
給水所でカルピスを手に取ったつもりが麦茶だった。


・20キロ地点
給水所にパンがあったので食べようとしたがレーズンパンだったため断念。

19キロの江ノ島で折り返し、激しい向かい風になる。


・23キロ地点
給水所に名物のういろうがあったので食べようとしたが、23キロを走った僕のかじかんだ手では包装を開けることが出来ず断念。同じ状況のライバルが多数散見される。


・28キロ地点
かなり余力を残していたのでペースを上げようと試みるも強烈な向かい風に阻まれる。

34、35キロ地点。上り坂の向かい風で心が折れかける。


・33キロ地点
給水所にいろいろな和菓子。何かわからないがとりあえず包装が開けやすそうな大磯町名物の「高麗山」を手に取り食べる。美味しかったが、口の中の水分は全て持っていかれる。お家であったかいお茶と一緒に食べるやつだった。33キロ地点で食べつやつではなかった。


・36キロ地点
イヤホンから計算通り流れ始めたスガシカオの『progress』がオルゴールバージョンだった。ダウンロードするやつを間違えた。だがこの後にも、ZARDの『負けないで』や加山雄三の『サライ』もセットしてあるから安心して欲しい。


・37キロ地点
イヤホンの充電が切れる。

ペースは落ちていないのに、明らかに1キロごとの体感時間が長く感じるようになる。永遠にも感じる。


・39キロ地点
全てを後悔し始める。


・40キロ地点
R-1が始まる大事な時期だというのに一体何をやっているんだ…。


・41キロ地点
9キロ地点でエルボーを喰らわせてきた長髪男性が前方から苦しそうに落ちてくるのを発見。よしよし。


・42キロ地点
最後の力を振り絞り、長髪男性を抜く。

・ゴール地点
ゴール地点通過後、急いで荷物が無事であることを確認し、本当のゴールを迎える。


・pm13:30
走り終わったランナーを笑顔で迎える家族や友人や恋人などを横目に、一人で着替えて一人で帰る。


・pm14:30
二宮から東京行きの電車に乗車。気分が悪くなり平塚で降りる。


・pm15:00
救急車で運ばれる。


・pm18:00
誰に頼まれたわけでもなく、自分で自分を苦しめ、他人にまで迷惑をかけてしまい、なんて愚かなんだろうと思う。


・pm19:00
おそらく二度と使うことのない平塚市民病院の診察券をもらい、4940円を支払って帰宅。
大会エントリー料17000円と交通費3036円。計24976円を支払う。


愚行。


情けないったりゃありゃしない。

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