熱心で職員が洗練された街北杜市

山梨県北杜市。

人口4万5千の7つの町村が合併して出来た市だ。

清里高原はこの市にあり移住の街としても注目されている。

自然溢れる素敵な街。

そしてこの街の職員達の対応がピカイチだ。

合併して14年目だが現在の庁舎は高校の廃校を利用している。

廃校にプレハブを増設して凌いでいる状態。

新庁舎は場所がなかなか決まらないことと予算面で建設が難航しているそうだ。

他の自治体は庁舎内に議員用の会派室が設けられている。

それも無い。

不自由な中でも熱心に職責を全うされている。

議会事務局に何度か取材している。

他の自治体では次長が対応することも多い。

しかし北杜市は議会事務局の局長が最初から対応してくれた。

ここで感動的な出来事を紹介しよう。

一昨日議会事務局に取材の電話を入れた。

藤原市議の件のその後を取材するためだ。

今全国の議会は決算特別委員会が開催されている。

市の歳入、歳出を議論する重要な時期だ。

それを知っているのでいつくかの質問を伝えて折り返し回答を頂ければと電話を切った。

朝にその電話を入れて14時に回答を貰おうと電話を掛け直した。

職員の方が議会が終わり次第局長がお電話致しますと返事をくれた。

インターネットの議会中継などを見たことがある方は分かると思うが議長の隣で常にサポートしている方。

あの方が議会事務局局長。

議会事務局は議会の素案作りなど大変ハードな部署のひとつだ。

この日議会が終了したのが19時半。

ちなみに立川は17時までには終わる。

私に電話がかかってきたのが19時40分だった。

その後藤原市議の件、議会の件、そして市政の現状など約1時間取材に応じてくれた。

また立川の例を出すが次長に取材した時約15分の質問途中に忙しいのでこれで失礼しますと電話を切られた。

この対応の差はどこから来るのか?

北杜市は都心から移住される方が多いそうだ。

その方々は元住んでいた街の職員と北杜市の職員の対応を比較する。

その点からもより丁寧な対応を全職員が心掛けているそうだ。

そして北杜市には山梨日日新聞と八ヶ岳ジャーナルという地元紙が2紙ある。

毎日新聞も熱心に取材されている。

地方紙がある街は職員にも取材が多くされているため対応にも慣れている。

何かあると地元紙から厳しい追及がされるためそれはそれは緊張感を持って仕事をされている。

議会事務局の局長の方は全国の自治体の居住実態に関する問題もしっかりと把握されていた。

局長の気を遣う様子が手に取るようにわかったし
真摯な態度、そして局長の激務を考えるとこちらの胸が痛くなったほどだ。

議会事務局全体の対応が立川とは全く違う。

そして藤原市議に関する居住実態疑惑の問題。

藤原市議が当選から1年7カ月後に1人の市議から藤原市議に対する資格決定要求書が出された。

資格決定要求書が出されると一連の手続きを踏むことによって必ず特別委員会を設置しなければならない。

これは全国どこの地方議会でも一緒。

平成30年6月15日に資格審査特別委員会が設置され計5回の委員会が開催された。

本人からの聴取はもちろんのこと、過去1年分の公共料金の使用状況が調査された。

そこで藤原市議は居住実態あり。

被選挙権は有効と判断された。

この結果を議会で決定するため6月議会最終日に議題として提出された。

北杜市議会は現在与党会派と野党会派の数が拮抗した状況。

午前10時に藤原市議の弁明が始まった。

しかし傍聴席からヤジが飛び議会が騒然となる。

その時傍聴席には40人の傍聴人がいた。

誰がヤジを飛ばしたか特定出来ずに傍聴人40人全員を退場させて午後13時半に休憩となった。

傍聴席の傍聴人がこの対応に納得が行かないと主張しこの日18時に流会が決定した。

流会になると当然議案も廃案となる。

市民はこの間に署名を集め4401名分を議長に提出した。

9月議会の初日に再度1名の議員から資格審査要求書が提出された。

この日この件の決定をするはずだったが台風の影響で対策本部が設置されたこともあり議会が早めに終了せざるを得なくなった。

そのため重要な決算特別委員会終了後の9月27日の本会議最終日に特別委員会設置を決め継続審議の決定を可決させた上で委員会を立ち上げその調査結果を12月議会で審議する予定となった。


傍聴席のヤジ対策として9月議会から傍聴席に2名の職員を常駐させている。

北杜市の熱心さは際立つが立川市も職員、議員がこういった自治体を見習うべきだ。

いつまでもぬるま湯に浸っている場合ではない。

悪評は直ぐに広まる。

立川市全体が襟を正し真剣に市政と向き合う必要がある。

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