しんじょう君・ちぃたん☆問題。多くの関係各所を取材したからこそ、見えたこと。
遂に来るべき時が来た。この件が発生してから、取材した関係各所の全てを、まず明記する。
須崎市、クリーブラッツ社、フレーベル館、経済産業省、特許庁、文化庁、フジテレビ、テレビ東京、TBS、小学館、カドカワ、集英社、ポップティーン編集部、秋葉原観光推進協会、ボートレース蒲郡、バンプレスト、レジーナクリニック。
良くこれだけの数を、一人で取材出来たと今となっては思う。その背景には、昨年から取り組んで来たキャラクター取材の経験が生きている。
🔶しんじょう君、ちぃたん☆問題を取材するキッカケ
最初にキャラクターの取材に入ったのは、ゆるキャラグランプリの直前の組織票騒動から。メディアが一斉に組織票報道に走ったことに違和感を覚えたからだ。「何か裏があるな。」直感で分かった。
そこで書いた記事がこちら。
問題の背景は、短期間、そしてひとつの側面だけを見ていても、本質は見えて来ない。この組織票問題から最低でも1年間は、キャラクターの姿を追うことをこころに決めた。
その後、グランプリを獲得したカパルなど、取材させて頂いたキャラクターの数は合計10。カパルの志木市役所そして山口館長、しんじょう君の須崎市、こにゅうどう君の四日市市は、その後何度も取材している。
四日市こにゅどう君は、キャラクター歴が長い自治体なので、何か起きると、キャラクター界の背景を担当部署に取材させて頂き、この業界を深く知ることが出来ている。そのため、今回のちぃたん☆、しんじょう君問題は、すんなりと入って行くことが出来た。
社会部の記者がキャラクター界の背景を知らずに、勉強せずに、この問題を取材しても、うわすべりの記事になってしまうし、もちろんファンの皆さんの共感も得られない。
問題を取材するには、それなりのバックボーンが必要だ。筆者は他の媒体でも記事を書いているため、キャラクターと同時並行して、バイトテロが起きた企業全てへの取材、また町田総合高校、新潟清陵高校。
そしてスポーツ庁、大学への取材も常に行い、今の社会背景を深く知ることにちからを注いでいる。
少し前置きが長くなったが、しんじょう君とちぃたん☆の問題は、社会的使命感を持って、取材に取り組んでいることをご理解頂きたい。
🔷しんじょう君、ちぃたん☆問題の本質
須崎市は、最初は、これほどの大きな問題にはしたく無かった。当然話し合いでの解決を望んでいた。しかし、クリーブラッツ社がしんじょう君の権利使用に関する逸脱行為、そして信義則に反する行為、そして職員への、ある意味脅迫行為で、このような最終手段に進まざるを得なかった。
テレビ東京のちぃたん☆アニメ化のスポンサーであったフレーベル館は、テレビ東京に何度も須崎市とクリーブラッツ社とテレビ東京、三者で話し合いを持つように要求していた。
しかし、もう話し合いの余地が残されていない程、関係が悪化していた。
その原因は、何か?
クリーブラッツ社を直接取材したからこそ実感として分かるが、とにかく話が通じない会社だから。担当者の居留守のような行為。無断での通話の録音。コンプライアンスという言葉も理解していないような企業だった。
🔷各企業への影響
昨日の集英社への取材で2月28日発売のちぃたん☆記事掲載の週刊ヤングジャンプが「2月6日の須崎市公式コメント発表のときには、校了が終わっていて、印刷も止められない状態だった。」ことが分かった。
これを出版中止にすると、週刊ヤングジャンプが1週空いてしまう。これは出版社として由々しき事態にもなる。もう少し前であれば連載差し替えも出来たはずだ。しかし、この発売続行の判断は、昨日午前中の取材時点での話。
夕方の須崎市の仮処分提訴の発表の影響で、今後状況が動く可能性も考えられる。なお集英社は、これ以降ちぃたん☆を使う予定は無い。
🔶バンプレストの取材から見えたこと
バンプレストも、3月下旬のちぃたん☆ぬいぐるみの発売を急遽中止した。順調に発売に向けて進んでいたが、2月6日の須崎市の公式発表で事態は急変する。社内で発売中止に向けて調整を進めていたが、社内の連携ミスで発売という情報がメディアで流れてしまった。
バンプレスト広報は取材に対して「版権関係は、全く問題無い認識だった。版権についてどのような説明を受けたかについては、版権元(クリーブラッツ社側)との関係があるので、コメントは差し控えたい。」という回答だった。
版権関係は、全く問題無い認識だった。
実はこのコメントにも、この問題の本質が、隠れている。
フレーベル館もテレビ東京のアニメ化の準備を進めていた昨年の初夏から須崎市とフレーベル館の関係は、全く問題が無いという報告を何度も受けていた。
ということは、誰かが版権について、そして須崎市とクリーブラッツ社との関係について嘘を付いていたということだ。
これは、裁判が進んでいく上で、明らかになっていくだろう。
この嘘がまかり通ったために、雑誌の連載、そしてちぃたん☆のグッズ化が進んでいた可能性が考えられる。
結果として、2月6日の須崎市の発表に衝撃を受けて、各企業は対応に奔走することになった。バンプレストが、ちぃたん☆ぬいぐるみを発売するという、実際とは逆の情報をメディアに出してしまったことは異例だ。
それだけ企業内部で混乱していたことが伺える。
🔶今後について
フレーベル館担当者が、以前からちぃたん☆が提訴されて係争中になった場合、ちぃたん☆を使う企業は無くなるのではないかという予測を述べていた。案の定、2月6日の須崎市の公式発表以降、次々に当初の予定変更の動きが広がっている。
この動き、流れはもう止められない。今、各企業は、世間の声を無視出来なくなっている。
ここで、ひとつ重要なことを、世間の皆さんにお伝えしておきたい。
この流れになる大きなキッカケになったテレビ東京の妖精ちぃたん☆の4月からの放送中止。この番組放映を止めたのは、しんじょう君を純粋に愛するファンの皆さん。
ファンの皆さんのフレーベル館への真剣な訴えが届いたからだ。
この光景は、取材者として、一生忘れない。
そして、クリーブラッツ社が須崎市の職員に対する一種の脅迫行為。これは断じて許されないし、続くようであれば警察への被害届の提出も検討すべきだろう。
🔷今後の裁判のゆくえ
経済産業省、特許庁、文化庁のそれぞれの担当者の見解を総合すると、須崎市が主張している不正競争防止法違反、著作権法違反が、裁判で認められる可能性は、充分に考えられる。
それと同時に、海外のちぃたん☆の商標登録取り消しも、世界各国へ理由書を添えて、須崎市が申請していくことになるだろう。
裁判は、刑事、民事両方で争うことが可能。ちぃたん☆の全面的な活動停止と共に、クリーブラッツ社に対しても、法的処分が科せられる可能性がある。
🔶ファンの皆さんに出来ること
とにかくおかしいことには、声を上げて、自分が出来ることを実行していくことが大事。もし、この状況下で、まだちぃたん☆を起用する企業があれば不買運動なども有効。既に署名活動を始めようと案を練っているファンの方もいる。
冷静かつ傍観しないことが大切。大丈夫!皆さんだったら必ずやれる。
大きなヤマを動かした実績があるから。
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