2023 AJCC 予想
【個別分析】
①レインカルナティオ LC
体力系だが一定の精神力があって悪い馬ではない。ただ単純に個体能力がOP上位くらいなのでこのメンバー相手でもやや見劣りはする。前走はそこそこの手応えもあった中で直線でがっつり挟まれて進路を完全に失っているので酌量の余地はある。体力でジワジワ伸びるタイプで激しい上がりは使えないので、今回のように延長内枠である程度位置を取って精神力で粘り込む形がベター。紐でなら。
②シャムロックヒル L
先行馬だが案外前向きさには欠けるタイプで、今は前に行けるだけマシだがそこからの頑張る挙動がほとんど見られない。
③ブラックマジック M
ディープ産駒だがスピードがあまり出ず、かと言って体力にも振れていない中途半端なタイプ。健気に自身の走れる分は毎回走っているが、レース質が自分の狭い土俵に入らないと好走出来ないというイメージ。最後に連対したのが2年前の迎春ステークスだが、かなりのスローペースの前残り。こういう変な質のレースでドヤ顔で良質さを示すイメージ。
④ノースブリッジ SL
スピードや体力というよりは先行力を活かしてパワーで押し切る形で強く、案外精神力もあるのでピンパーや交互というほど淡白なタイプではない。パワー先行がハマる小回りの中距離のレースがベスト。
瞬発力よりは持続質の方に寄ったタイプなので東京の軽い質のレースよりは中山の方が合いそう。ただ外回りの中山22でロンスパ戦になると体力適性のなさが響きそう。中山記念がベストだったと思う。ラストで垂れる所をどれだけ粘れるか。
⑤バビット S
精神力がほとんどない非C系で、揉まれずにスムーズにマイペースに運ぶ事が出来れば駆動が効く(時がある)というタイプ。前走のようにG1で本質を問われてどうこうという馬ではないので、今回のようにG1凡走後のダウンで逃げの位置取りショックが掛かった時の激走をピンポイントで拾うくらいの扱いが良い。タイミングばっちりのガイアフォースが案外迫力不足で、尚且つノースブリッジが体力切れで垂れるような展開にハマれば。
⑥ユーバーレーベン L
体力は豊富だが自力での駆動が弱く、他馬がタフさを苦にするレースで体力面で相対的に優位に立ちたいタイプ。オークスはその条件にぴったりハマるタフ条件だったが、同じ東京でも秋天、JCはスピードの要求がしっかりあるのでこの馬には合わない。
今回は悪くない条件替わりだが近走の挙動に勢いや躍動感を感じていない。ここ2走の合っていない条件でも頑張っていた馬の条件替わりをすぐに拾うのとは少し違うイメージ。昨年のように大幅に体力差しに傾くレース質になれば。
⑦スタッドリー LM
体力とS駆動というよくあるタイプ。基本的にはそんなに強くないが前走の圧勝だけが少しだけ気になる。高揚感的な意味で前向きさや駆動の増加に繋がるのか、間隔を空けて少しフレッシュさを取り戻した事によって得意条件で気持ちよく勝った後の格上げが楽→苦の構図になるのか。可能性がないとは言わないが個体に精神力はあまり感じていないので後者の方に張る事になるかな。
⑧オウケンムーン L
1年ぶりのレースだが、休む前から挙動に良い所が見当たらない。基本的に体力主体のタイプだと思うが長距離のOPに出てもワンパンチ足りないし、それならと中距離の中山金杯に出したら追走で精一杯。とりあえずここは静観。
⑨エヒト LM
重い体力主体で駆動はあまり強くない。レベルが高くないタフレースで体力での雪崩れ込み差しをしたいタイプ。強いS質を持っている訳ではないので好走後に勢いでもう1発というイメージは薄く、精神力を使って重賞で連続好走というタイプでもない。スピードを問われない持続質のレースは合うのでなんとなく雪崩れ込んで掲示板前後というイメージ。
⑩ガイアフォース LS/SL
体力とパワーが豊富で精神力はあまりないタイプ。凡走後のダウン戦等フレッシュなタイミングで重めの持続質レースを体力で押し切る形がベスト。
1勝クラスの国東特別については、全体時計こそ速かったが基礎スピードで戦ったというよりは厳しい持続質のレースを文字通り押し切ったという内容。
自身より前で速い上がりを使われたり、逆にスローからの瞬発力戦で後ろからスピードを使われてしまうと自身の強みが使えず取りこぼしてしまうイメージの個体。
あとは前走の菊花賞のようにインで閉じ込められて我慢させられるような形になるとフィジカル系らしく精神力の弱さが仇になってしまう。セントライト記念でアスクビクターモアを外から競り落とした事によるエネルギーの消耗を抱えた状態での格上げ内枠はかなりの苦条件だった。
個体能力は高いがG1では厳しい非精神力系のタイプと見ており、ダウン臨戦+頭数減+非根幹のココはこういうパワー質のLS/SL系が押し切りやすいタイミング。延長向きの緩い体力系というイメージも薄いので短縮も良い。
⑪エピファニー LS
現状は体力にもスピードにも寄り切っていない印象で、総合的なフィジカルのクオリティを活かしてそんなに強くない馬を相手にリズム良く好走を続けているという状態。個人的に挙動に精神力はほとんど感じていないので今後G1でどうこうというイメージは薄い。
リズムの良さも相まって前向きさ、駆動が強い状態で、今回の延長でそこを抑えるのに1つの苦労がある。初めての重賞挑戦で自身より強い馬を相手にするので精神力の要求もあるタイミングでコントロールの苦も重なるのはあまり良くない。その2つの苦条件をどこまでこなせるか、試金石のレースになる。無理に切る必要もないと思うが積極的に買いたいというほどの良質さや強さは感じていない。勢いのみ評価。
⑫レッドガラン ML
個体の中に強いSの駆動はなく、精神面も含めた安定感と補完の体力を活かして無難な好走をするタイプ。前哨戦らしい単調なレース質より人気落ち時の混戦向き。スローだった京都大賞典や瞬発力が求められた秋天よりはこういうダラっとした体力質のレースの方が合うがどうしてもリズムが厳しい。
⑬アリストテレス L(S)
走りが硬くてパワーが目立つが好調期はその硬さを突き破るようなイメージの前向きさ、エネルギーを感じる。その観点だと2着だった2021京都大賞典も復調とは言い切れない内容。
ゆったりとした追走からの外体力差しという形がベストだが道中掛かりやすいのが難点。外国人への乗り替わりでコントロールの問題をクリアして2200以上の緩みのあるレースに出て来た時がタイミングと見ている。道悪も良さそう。
ただここまでの内容とは全く関係なく、近2走は馬がサボる事を覚えているような印象。調教も見てみたが大きな変わり身(前向きさアップ)は感じないので、ダウンだがここでの巻き返しはまだないと見る。
⑭ラーゴム SL
重い体力をパワフルに駆動させる差し馬。スピードは弱めで、好走時には重い肉体を動かすのにかなりのエネルギーを要するので連続での好走は難しいタイプ。地方での3連続好走はどれも体力なりに惰性で走ったイメージでエネルギーの放出量は少なかった。
前走のようなイン有利の軽い条件で外から差し切れるほどの強いS質は持っておらず、軽さやスピードより体力やパワーを求められる条件が合うので今回の条件替わりは向きそう。他馬がタフさを苦にするレースで外からスムーズに、というタイプなので昨年のキングオブコージとマイネルファンロンのイメージで展開がハマれば。
【評価】
◎ガイアフォース
シンプルにこれで。
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