2023 エリザベス女王杯 予想

【個別分析】

ブレイディヴェーグ LS(C)
トップスピード能力の高い所謂ディープ産駒的なイメージの馬。
挙動を見ると馬柱の印象以上にはパワーも感じる走りで、精神構造もそこそこしっかりしていそうかなと。
前走は出負けした影響もあって差し届かなかったが、しっかり末脚を伸ばしていて距離延長での不安も薄い。リズムも良く鮮度も抜群。
古馬混合のG1挑戦という事で試金石の1戦という構図ではあるが、個体として本物の可能性もそれなりにあるし、物理的に評価を下げられるポイントは少ない。

ジェラルディーナ M
牝馬相手に格と体力・パワーの優位性を使える個体だが、京都22の良馬場だとスピード要求の点で分が悪い。
昨年の連続好走の反動で馬が硬くなっており、前向きさも薄れている状態。
道悪やハイペースのラスト持久力勝負なら復活に期待しても良いが、というようなイメージ。

ライラック LS
トップスピード、瞬発力、前向きさという能力には欠けるが、パワーと体力を活かしてタフな持続質戦で浮上するタイプ。
前走は宝塚からのダウン+少頭数の東京でレース質が緩む事を活かして逆ショッカーの形で位置を取る事が出来ての好走。
鮮度も薄いので前走の条件ハマりの激走の反動がモロに気になるタイミング。
個体の成長でそれを超えられたらお手上げだがその可能性はそんなに高くないと見ている。

ハーパー CLM
ある程度の基礎能力と摩擦への耐性を活かして、格の高いレースでも大きく凡走しない事が強み。
淡白な瞬発力戦や、道悪での体力勝負になると分が悪いタイプで、立ち回り力の要求度が高い内回りの阪神20がベストの個体イメージ。
この馬のタイプ的に休み明けの前走を1つ使ってのアップ戦という臨戦も悪くなく、ここで単というイメージは薄いが、ブレイディヴェーグと同様に評価を下げるポイントは少ない。

サリエラ LC
(新潟記念の予想記事からほぼそのまま引用)
→思ったよりキレていない、瞬発力<持続力系の力強い末脚を持った馬。
精神力もそこそこありそうな挙動で、他馬との相対性の中で精神力を使いながら力強く差して来ているイメージ。もう少し馬体を増やして体力がつけば完成形になる。
本質的にはレースの強度が高くて前が止まってしまうようなハイレベルの持続質戦で力強く差せるというタイプで、ダッシュ力と前向きさの不足を補う意味でもJCや春天等、長い距離のG1でも面白いタイプ。←
かなりズブくて加速に時間が掛かるので瞬発力で抜け出してくる競馬ではなく惰性で差し込むような長い脚の使い方をさせたい。
馬体が小さいので体力という意味では小さいが、精神力を使っての持続力なら十分あるので外枠でも大きな問題はない。
ただ京都22では直線を向いてからの瞬発力が求められるのでそうなると最高速度に達する前にレースが終わってしまうイメージ。人気落ちも延長も良いが「場」が合わない。
個人的にベストは春天。そうなると確かに有馬もアリ。脚質も馬体重も何から何まで違うがイメージとしてはディープボンド的な、バテない強みを活かしたい馬という見解。

ディヴィーナ CM
引っかかる所がある馬だが僕はS系には見えない。夏からずっと言っている通りセカンドクラスの精神力系という個体評価。
本質的に逃げた時の解放感で跳ねるS質の強いタイプではなく、2走前の関屋記念のように精神力を活かして併せ馬で抜け出してくる形がベストだと見ている。
前走の逃げは寧ろ合わない形にも関わらず凌ぎ切ったという評価なので、ライラックの方が人気になっている状態には違和感を覚える。
恐らく今が成長曲線のピークで、レースへの集中力も高めてきている状態だと思う。2〜3番手で折り合いがつけば十分好走可能という判断。
前走の掛かり方を見て、その折り合いの問題が完全にOKとは言えないので軸としての信用度は低めだが、全てがハマった時には頭で来られてもおかしくないという見方。

マリアエレーナ LS
スピード主導の淡白なタイプで、上がりの掛かるタフな競馬や内枠で揉まれて抜け出すような心身のタフさを問われる形は好まない。高速馬場で揉まれない形がベスト。
心身のタフさが足りないので基本的にはG2までというタイプ。ただ京都22で先行して揉まれない形を取れれば平坦な直線を活かして淡白なスピード質の競馬に持ち込む事も出来る。格上相手にクロコスミアが3年連続で好走しているパターン。
ここは逃げがベストなタイミング。少なくとも前走よりは位置を取りたい。乗り方次第では1発もある。

ルージュエヴァイユ SL
パワー・スピード共に一定のレベルにあって精神力も補完程度には持っている、G2クラスなら完成度が高いタイプ。
2走前の先行については、スタート後のダッシュ力というよりもパワーを使っての加速で位置を取ったというものであり、そこで脚を使っても尚ゴール前でも脚を使えるというのがこの馬のフィジカル的強さ。
前走はスタートで不利があって位置を取れずに差し遅れる形。今回延長で少しでも位置を取れればある程度好走が見込める形は取れる。
意外と5走前がまだ条件戦という事で鮮度がある。ここ2走、人気以上の激走をしているがここで反動が出るという捉え方よりも連続好走の高揚感のあるリズムの中で鮮度を使ってここも乗り越えるという見方をしたい。

アートハウス L
道中楽に運べば格下相手に体力とパワーで圧倒出来るというタイプ。休み明け向きというよりとにかくダウン質で能力を発揮する馬。延長や少頭数・ダウン・広いコース等、レース質が緩むオプションを好む。
人気薄の立場だが相手は強くないので道中スローならそれなり走ってくる想定は持てる。
ただ瞬発力やトップスピード能力はそこまで無いので、4角先頭くらいのイメージで押し切れるかどうかという形になる。

ゴールドエクリプス LM
マーメイド、小倉記念と重賞でのパフォーマンスが特に前向きさ、S質の点で物足りず、単純に前走でダウンに反応したという捉え方になる。
再格上げで買いたいと思わせる要素は見当たらない。この条件戦からの臨戦なら圧勝とか連続激走とかもっと痛烈なものが欲しい。

ビッグリボン LC
ウインマイティーと似ている体力+精神力の構成で相手弱化+タフ条件で無難にまとめられるタイプ。
前走の凡走は格上げ+牡馬混合+延長+道悪と、タフな条件が重なって自身の許容範囲を超えてしまった事による凡走。
格上相手に凡走して蓄積疲労等を吐き出した後の牝馬限定替わりなので悪くはないが、G1となるとワンパンチ足りないか。

シンリョクカ CL
これも体力+精神力タイプ。馬体が小さいのもあって現状は精神力への依存度がやや大きめ。
前走は休み明け大幅馬体増+スローの上がり勝負で完全に逆質なので酌量の余地あり。
新馬戦からいきなりJFに対応しているようにアップ適性はある。延長も良い。
外枠から自力で、という程の能力ではないので前が総崩れするような展開破綻待ちになる。

ククナ CL
軽いスピード質向きのセカンドクラスの精神力系。
小回り+坂コース等で上がりが掛かるタフな状況になると体力的に耐えられない。
とにかく軽いレース質の中で馬群の中でロスなく運んで最後にひと脚使えるのがこの馬の特徴。
スローペースになりやすく、4角過ぎの直線でフワッと瞬発力を求められる今回の条件は合う。スローの七夕賞激走後にペースアップして持続質戦になった小倉記念凡走後の延長+スローなら変わり身は期待出来るタイプ。
配当目当てで紐でシレッと押さえるならお買い得。

【評価】
◎ルージュエヴァイユ
◯ブレイディヴェーグ
◯ハーパー
▲ディヴィーナ
×アートハウス
×マリアエレーナ
☆ククナ

ベタベタと印は打ちましたが◎ルージュエヴァイユの単複本線。
スケベな3連複1頭軸流しを押さえて高配当をもらえたらラッキー。

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