天文の世界史

「天文の世界史 / 廣瀬匠」読了。紀元前から現代の最新科学にかけて、哲学者や天文学者がどのように宇宙の謎と付き合っていたか。理系が苦手な私でも、興味深い雑学が盛だくさんで楽しく読めた。現在の「曜日」や「干支」、「1日24時間」などの概念が宇宙から来ているのにはびっくり。(16)

昔の人々にとって、理解できない宇宙の出来事は、まず身近な神話などを当てはめて強引に宇宙の原理を説明し、不安を払拭してきた。そして研究が進み、メカニズムが明らかになり、真実が取って代わる。しかし現代も「ダークマター」など、漠然とした単語で置き換えられている謎が多々存在している。

時に宗教に、時に権力者に利用され、一方では恐れられてきた宇宙と天文学。うるう年の「閏」の語源が、かつて中国の皇帝が「閏月」を縁起がよくない月とし、城門に立て籠ったエピソードからきているという話は興味深かった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?