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パラスポーツを全力応援!パラトラトーク2021"大会前日イベント"インターンリポート

皆さんこんにちは。ヨコハマ・フットボール映画祭note公式マガジン第10回、担当は坂野(大学3年生)です。よろしくお願いします。


さて今回は、5月14日に象の鼻テラス(横浜市中区)で行われた、横浜パラトライアスロン応援プロジェクト「パラトラトーク2021」の大会前日イベントについてまとめていきたいと思います!✊

「パラトラトーク2021」は、長年パラリンピックなどの障がい者スポーツを取材している横浜のNPO法人パラフォトが主催したものです。
今回は、ヨコハマ・フットボール映画祭から、実行委員長の福島さんとインターンの私がスタッフとして参加しました!

この記事をきっかけに、少しでもパラスポーツに興味を持ってくださると嬉しいです。😌


横浜在住・全盲のシンガーソングライター、栗山龍太さんによる生演奏!🎶

まずご紹介するのは、栗山龍太(くりやまりょうた)さんによるパラアスリート応援ソング「リアルビクトリー」の生演奏です…!
栗山さんは、大阪府出身の盲目アーティストです。11歳の時に病気で全盲となりました。シンガーソングライターとして活躍する傍ら、横浜市立盲特別支援学校の職員として働いています。

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栗山龍太さん(筆者撮影)


栗山さんの力強い演奏は、パラアスリートだけでなく、聴く人すべてを応援しているように感じ、私も元気になりました!
YouTubeに演奏の様子がアップされているので、皆さんぜひご覧ください😄

また、栗山さんは、この日(5/14)の#おたがいハマ トーク vol.145にもご出演されました。
「#おたがいハマ トーク」は、横浜コミュニティデザイン・ラボ、YOKOHAMAリビングラボサポートオフィス、横浜市の3者協定にもとづく情報発信事業として昨年から生配信されていて、新型コロナに向かい合うさまざまな主体の方々のお話を伺っているものです。
この日は、パラトラトーク2021連携企画として実施されました。出演は、フォトジャーナリストでフリーアナウンサーそしてパラフォト記者・丸山裕理さん、パラフォト代表・佐々木延江さん、横浜コミュニティデザイン・ラボ代表理事・杉浦裕樹さん、そしてゲストの栗山龍太さんです。

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左から 栗山さん、丸山さん、杉浦さん、佐々木さん
©︎PARAPHOTO/山下元気

アーカイブが残っているので、こちらも併せてご覧ください…!


栗山龍太さんのホームページはこちらです。↓



パラ水泳・木村敬一選手へのオンラインインタビュー!

続いてご紹介するのは、日本のパラ水泳界のエース・木村敬一(きむらけいいち)選手へのオンラインインタビューです!
木村選手は、2歳の時に病気で視力を失いました。小学校4年生から水泳をはじめ、北京・ロンドン・リオのパラリンピックに連続出場し、銀と銅3つずつのメダルを獲得しました。

このオンラインインタビューでは、“大人インタビューアー”として、木村選手を追ったドキュメンタリー映画「WHO I AM」(後述)のチーフプロデューサー・太田慎也さん、トリノパラリンピックアルペンスキー日本代表で子どもプロデュースZEN代表・野島弘さん、パラフォト代表・佐々木延江さんが参加し、“子どもインタビューアー”として、会場に訪れた子ども達とオンラインで訪れた子ども達が参加しました。司会は、フリーアナウンサーの久下真以子さんです。

大人インタビューアーからは、まじめなお話からくだけたお話まで、幅広く展開された一方で、子どもインタビューアーからは、子どもだからこそ出せる素直なお話が多く展開されました。この記事では、子どもインタビューアーからの質問を一部ご紹介します!♪

Q.速く泳ぐにはどうすればいいですか?
A.頑張ってればいいです。
教えてくれる人の言うことを素直に聞いて、自分に足りないものを考えたり、好奇心を持ったりして、いろいろなことが重なって速くなっていくと思いますが、最終的には「頑張る」ことだと思います。

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木村選手が「頑張ってればいいです。」とキリッと言い切った瞬間、会場・オンライン問わず、「それはそうだな」とみんなが笑っていました。(笑)
この時は、インタビューが始まって間もなかったですが、木村選手の素敵な人柄が見えた瞬間でもありました。

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イベント中の会場の様子
©︎ PARAPHOTO/山下元気


Q.背泳ぎの時に、壁に頭をぶつけるのが怖いです。木村選手は壁に頭を打ったことはありますか?
A. 頭打ったことあります!数えきれないくらい打って、もう壁に穴開いてますよ!!
……この、なんていうか、オンラインだとスベったかどうかもわからないから無敵ですね!(笑)

僕たち目が見えない選手は、壁が近づいてきたら、プールサイドから軽くポンと頭をたたいてもらって、もうすぐ壁だと教えてもらってるんですね。これを、タッピングと呼んでいます。もちろんこれは背泳ぎだけでなく、他の泳ぎでもやってもらってます。
あとは、自分が今どのくらい進んだのか、僕らは何回かいたのか数を数えて考えているので、例えば、25mで自分は何かきしたら壁まで行くのか、ということを覚えておくのも大事かなと思います。


Q.健常者との壁を感じることはありますか?
A.壁というか、違いを感じるときはありますよ。僕にはできないことだったり、できても時間がかかったりするものは、壁と言えるかもしれないですね。
でも仕方ないというか、(ハンデが)あるものはあるので、それでいいかなと思ってます。(笑)
そういう壁を感じた時は、「しょうがない」が口癖になっているので、よく言ってます。
これは車いすの選手から聞いた話なんですけど、小さい頃ってどうしても、パッと見た目だけで「あ、この人と私は違うんだ」と思うだけで、壁ができてしまうらしいんですね。でもその壁は、大人になっていくにつれて「あ、同じ人間なんだな」と分かってくれば無くなっていくものなんですよ。高校生くらいになってくれば、対等に話せる人も必ず出てくると思う。これは、周りと自分が大人になっていけば無くなっていく問題だと思います。
だから、そろそろ大丈夫!(笑)

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こちらは、会場に訪れていた、車いすに乗っている高校生の男の子からの質問で、木村選手の優しく回答する姿が素敵でした。😌

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大人インタビューアー・野島さん
奥のモニターに映っているのが木村選手です。
©︎ PARAPHOTO/山下元気



Q.(以前トレーニングを行っていた)アメリカで好きだった食べ物を教えてください。
A.僕、アメリカに行ってたんですけど、メキシコ料理にすごくはまりました。タコスとかブリトーとか、トルティーヤにお肉とかチーズとかを挟んで巻いてソースをかけて食べるんですけど、そのメキシコ料理がすごく美味しくて、アメリカ行って一番美味しいなと思ったのは、メキシコ料理でした!

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木村選手のまさかの回答に、またも会場問わずみんなが笑っていました。😃


Q.身長が足りなくてディズニーの乗りたい乗り物に乗れなかったことがあり悔しかったです。木村選手は、悔しい思いをした時、どういうふうに気持ちを切り替えますか?
A.他で、楽しいなと思えることをして、その悔しい思いを忘れてしまうしかないかな。
僕は、ディズニーではないけど、バンジージャンプをしようとして断られたことがあるんですよ。100mのつり橋からっていうのをやろうとしたんですけど、断られて、結構悔しかったです。(質問者と)同じ感じ(悔しい気持ち)でした。その時も他の違うことをやって楽しかったから、まあいいかなっていうふうに思えたので、悔しい思いをした時は、他に楽しいことを探して、悔しい気持ちを上から塗りつぶしてしまうようにするといいかなと思います。
まあ、ディズニーは他にも楽しいことあるからね!(笑)

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こちらは、会場に訪れていた、車いすに乗っている小学生の男の子からの質問でした。男の子の目線になって優しく回答する姿が素敵だと感じました。

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大人インタビューアー・太田さん
©︎ PARAPHOTO/山下元気




Q.メンタルを鍛える時、どういうことをしていますか?
A.鍛えるというか、一つの考え方としてあるのは、例えば、しんどいことがあった時に、それに対して、これはただしんどいだけなのか、そうじゃなくて自分がこの苦しいことを乗り越えたら最強になれるチャンスなんだ、というふうに違う考え方をする。これが、一つメンタルの持って行き方、コツかなと思います。

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司会・久下さん
右奥が福島さん、左奥が坂野です。
©︎ PARAPHOTO/山下元気



木村選手のすべての返しが秀逸で、とても楽しい時間になりました。
木村選手は、回答する際に、「ある程度ボケないと…」と考えて難しく思っていたそうですが、スタッフとして参加している私まで思わず笑ってしまうような、おもしろい返しがいくつもあり、ユーモアが溢れ過ぎていて凄いなぁと思いました…!(笑)
スポーツ選手と関われる機会は少ないと思うので、このオンラインインタビューイベントは、木村選手に質問した皆さんやそれを聞いていた皆さんの良い思い出になったのではないでしょうか…!


「WHO I AM」上映会!🎬

最後にご紹介するのは、先ほど少し触れた、木村選手のアメリカでの生活を追ったドキュメンタリー映画「WHO I AM」の上映会です。
このドキュメンタリー映画は、WOWOW国際パラリンピック委員会(IPC)との共同プロジェクトで製作されています。ナレーションは、俳優の西島秀俊さんです。木村選手が更なる高みを目指して挑戦した、アメリカでのトレーニングの様子が映像に収められています。

今回は、多くの方に楽しんでもらえるよう、音声ガイドと日本語字幕をヨコハマ・フットボール映画祭で準備し、バリアフリーで上映を行いました。
音声ガイドのための機器は、ヨコハマらいぶシネマ様(https://ameblo.jp/yokohama-live-cinema/)よりお借りしました。ありがとうございました。

目が見えないという壁だけでなく、言葉の壁もあるアメリカでのトレーニングは、一筋縄ではいきません。例えば、コーチの言葉の意味が理解できないという場面があります。コーチは、他の言葉に言い換えて伝えますが、やはり壁は大きいです。
また、木村選手は、トレーニングの傍ら、外国人向けの語学学校にも通っていました。この学校では、盲目の生徒がいたことはないそうです。しかし、学校側も、木村選手を迎えることで、学べたことがあったと言います。

アメリカでのトレーニングを経て更に強くなった木村選手は、東京2020パラリンピックへの出場が決定しています。
ご活躍をお祈りします…!💪


インターンのお仕事は・・・?

さて、今回のイベントは、3月のノジマステラ神奈川相模原新体制発表会のお手伝いに続き、2度目の外部イベントお手伝いとなりました。
私は、木村選手のオンラインインタビューと「WHO I AM」上映の際の音響を担当させていただきました。🎶
今回、小学生の頃の放送委員会の時ぶりに音響機器に触りました。ただしその時は、音量のつまみを上げ下げしていただけなので、今回のイベントで初めて本格的に操作することになりました。
初心者の私に、皆さんお忙しい中優しく操作方法などを伝授してくださり、無事にお仕事を全うすることができました。ありがとうございました。
皆さんが優しく指導してくださったのは、私がインターンの学生であるということが主な理由だと思います。インターンとは言っても、20歳を超えた大人ではあるので、「インターン」という肩書による甘えをなくしていかなくてはならないと考えています。もちろん今、肩書に甘えているわけではありませんが、大人の自覚をもう少し持っていけたら、と思います。

最後はいつも以上に固くなってしまいました…すみません…(笑)



最後までお読みいただきありがとうございました。
ヨコハマ・フットボール映画祭note公式マガジン第10回、担当は坂野でした。
マガジンのフォローや、SNSなどでの拡散をしてくださると嬉しいです。
皆さんの応援が明日のヨコハマ・フットボール映画祭を創ります。
次の記事もお楽しみに…!

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