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一休み 小平奈緒さん引退試合観戦記

弱ペダを読んだ時、巻島の自分の事を自転車でしか表現出来ない、いうセリフがとても印象的でした。一方このセリフを読んで、一人のアスリートを思い出しました。
平昌オリンピックスピードスケート500m金メダリスト小平奈緒さんの言葉です。

「目標は順位や記録でも、それは手段にすぎなくて、目的には必ず唯一無二の自己表現があった」

引退会見より

小平奈緒さんの長い競技生活で築き上げたキャリアもさることながら彼女の優しく包み込むような、そして凛とした佇まいの言葉に力をもらう人はたくさんいたと思います。私もその一人です。
彼女の好きな言葉は私も好きな言葉になりました。

明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ。

マハトマ・ガンジー



小平奈緒さんの言葉の欠片はこちらの記事をどうぞ。

NHK長野放送局の田中アナウンサーの言葉があたたかい記事。

引退した後の特集はこちら。

昨年10月、私は彼女の引退試合を観戦しました。今更かも知れませんが、せっかくnoteを始めたのですし観戦記を記録しようと思います。

2022年10月22日。長野市Mウェーブ

Mウェーブは長野駅からバスでおおよそ15分くらいでした

Mウェーブに入るのは実は初めて。入場口は2箇所あって、もう片方の入り口では先着でりんごを配っていたそう。ハリセンにもなるパンフレットをいただき着席しました。席は自由席だったのでよくわからないまま空いているところに座りましたが、小平選手の母校の生徒さん達の席の近くで何人か先生らしい方にインタビューに来ていました。


リンク上を走っているのは製氷車。通った後はピカピカ。


製氷時間中にMウェーブ内を探検します。


ゆずからお花が贈られていました!


建物内にオリンピックミュージアムが併設されてました。


左から羽生結弦さん、宇野昌磨さん、高木菜那さんのサインと写真。これ、なんと自販機の横にあるんです!
気さくな施設。

いくつか競技を観戦した後いよいよ女子500mが始まります。
実は私、今でもどこから選手が現れたのか分かりません。レースに夢中になっていたらいつの間にか小平選手がリンクの中央にいました。もちろん外周はレース中で横断できません。地下からかな?私の席からは入口らしきものは見えなかったので、今でも謎なままです。

小平選手は淡々と準備を進めていました。客席はあえて見ないようにしていたそうですが、小平選手の周りの空気はとても静かでした。

500mはあっという間です。選手がスタートラインに立ちスタートするまで見ていてとても緊張するので、こちらの方が時間が長く感じました。
小平選手は低い重心であっという間に目の前を走り去って行きました。スピードを競う競技ですがとても綺麗だと思いました。ただ前を向いて無心に疾走する姿をこの目で見る事ができて本当に良かったです。タイムは37秒49。暫定1位でした。
そのまま後続の組も小平選手のタイムを上回る事ができず小平選手が優勝しました。


表彰式、ウィニングランを見て、高木美帆選手が優勝した1500mのレースを見てここで時間切れ。
(高木美帆選手、とてもかっこよかった!1500mという長い距離だったので彼女のよく伸びるスケート、後半になってもぶれない姿勢を堪能しました。一日2レース、とてもハードだったと思います)電車の時間が来たので引退セレモニーは泣く泣く諦めました。
私はとあるスポーツが好きでよく観戦に行くのですが、全く違う空気感でした。それがものすごく新鮮で、自分がよく見るスポーツを違う角度から見るきっかけにもなりました。チケット価格も1500円と超お手頃価格だった事もあり気楽な気持ちで行きましたが、得るものは多かったです。

ウィニングラン

どんなにすごい結果を残した選手でもいつかは競技生活に別れを告げる時が来ます。私はどの選手でもどんな結果であろうともそれぞれかけがえのない大切な瞬間だと思い、尊敬や感謝、労いの気持ちでいっぱいになります。

中でも自分で集大成となる試合を決めて、最高のパフォーマンスで締めくくる事が出来る選手は本当に数少ないと思います。今回その瞬間に立ち会う事が出来て嬉しかったです。

小平選手はウィニングランでゆっくり会場の隅々まで見渡していました。彼女の目に映る風景の一部に自分もなれたことが本当に良かったです。

小平奈緒さん、素晴らしいレースをありがとうございました。すで歩み始めている新たな道をこれからも応援しています。


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