ジェンダー、フェミニズムについて考える


Penのジェンダー特集を読んだ。

ジェンダーロールにとらわれず活躍するりゅうちぇるや、パリでシングルファザーとして活躍する作家の辻仁成さん、小学校で多様性の教育をしている星野俊樹先生、同性愛者であることをカミングアウトしたロバートキャンベル氏、トランスジェンダーで、ゲイであるパートナーと、恋愛感情ではなく合理的な関係として同棲する能町みね子さんなど、多様な方面のインタビューから人間の多様な性や関係の在り方を提示する。

りゅうちぇるが子供のころから姉にワンピースなどの服を着せられ、かわいいものはかわいいといえない、好きなものを身に着けられない窮屈な思いを開放させ、高校ではあえて違う学区の高校を選び、メイクをして投稿し、女子の友達の輪の中に入り、Twitterで共感を得、原宿の店舗にスカウトされ芸能界デビュー、結婚して親になるという、自らの道を切り開いてきた強さがすごいなと思った。

イクメンという言葉への違和感を表明したり、バラエティ番組でも、おかしいと思うことはおかしいといえる強さは、本当にこれからの日本の親の在り方や、女性観・男性観を変える希望だと思う。

育児セラピストや食育アドバイザーの勉強もして、自分の子供や家族のために必要な知識をつけ主体的に子育てに関わっているところも本当に尊敬。日本の親みんながりゅうちぇるみたいだったらいいのにな。

父と母がいることが当たり前じゃないということ、シングルマザー・シングルファザーや同性カップルなど多様な家族の形があるということを、絵本などを通して自然に子供が身に着けられるように意識しているとのこと。

大好きだよということを毎日かならず子供に伝え、自己肯定感を子供が持てるように気を付けているとのこと。

子供の自己肯定感は本当に大切だと思う。特にフランスで育った人を見て思う。自分のことや家族を大事にしているし、自分の考えもきっちり話すことができるし、なにより自信を持っていると思う。

教科書の正解を覚えることで評価される教育で、完璧主義で少しひねくれて育った私からすれば、フランスのみんなが、例えば日本人の私からみてもそんなに上手くないやん、というような自分で描いた絵を「見て、すごいでしょ」と言わんばかりに人に見せたり、自分の部屋に飾ったりする。

インスタグラムのメーカーの公式アカウントにも、アンバサダーになるからぜひ商品を送ってくれ!とDMが良く来るが、その人のアカウントを見に行ってみても、正直「なんだこれお粗末」と思ってしまうような作品ばかり投稿している人も多い...でも本人たちは自信満々なんだ!ある意味本当に素晴らしいと思う。

日本人、日本社会の完璧を求める社会の圧力は本当に高いと思う。社会でこれが正しいと思われている正解に無理に自分を近づけようとする子供たちが自分らしさを見つけて認めてあげることや、自ら考える力を奪われてしまっていると思う。中学生で起業した仁禮彩香さんも、インターナショナルスクールで学んでから一般の小学校に移った際、なんでも先生が決め、道徳の授業にしても子供たちで何が正しいことか話し合うのではなく、教科書の答え一つが正解というありかたに疑問を抱いたことが企業のきっかけと語っていた。

もっと思考や決定のプロセスを大事にし、疑問や答えをみんなで掘り下げていくことが出来れば、きっとジェンダーに対する考え方も変わるはず。周りから求められていることに無理に自分を当てはめて窮屈な思いをするんじゃなく、自分の得意なことを見つけて自分らしく生きていけるのびのびした社会に日本も変わっていけたらいいな。

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