街
知らない街の夕焼けが
知らない街の5時の知らせが
おつかれさまと
優しく僕を抱きしめてくれている
そんな気がして
ただそんな気がしている
音の鳴る自転車を漕いで
また次の街へ
また知らない次の街へ
知らない街の夕焼けが
知らない街の5時の知らせが
よくきたねと
優しく僕を包んでくれている
そんな気がして
そういうことにした
この前まで僕を
優しく包んでいた街は
もう僕を見捨てたように冷たくて
必要ないと突き放す
僕は何も変わっちゃいないのに
街は何も変わっちゃいないのに
知っている街の夕焼けが
知っている街の5時の知らせが
さよならと
僕に言っている
そんな気がして
そんな気がしてしまった
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