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今週の台所・じゃがいもポタージュ

最近は、朝ご飯にパンを食べている。パンを食べると、一緒にほしくなるのはスープ。台所にずっと立てかけてあったスープの本の表紙は、スープを食べたいんだよなあと思うときによくよく思い出すものだった。

本では、家庭でも実践できる8つのだしのとり方と、そのだしを使った様々なスープが紹介されている。手羽先、鶏ガラをはじめ、水出し和だし、あさり、魚のあらでとるだし、野菜の皮など普段は捨ててしまうくず野菜でとるだしなど、和・洋・中を混ぜながら様々なだしが紹介されている。

その中でも気になるのは表紙の、チキンブイヨンで作るじゃがいもポタージュだった。そう、こういうポタージュと一緒にパンを食べたいのだ。でも実際は、レシピには興味があるものの、どうにも最後の一歩が踏み出せなかった。洋風のだしは作りなれていないこともあって、どうにも手が伸びづらかったのだ。

けれど今週のある日、事情が変わる。

チキンカレーが作りたいなと思って買った鶏の手羽元は、結局準備をするのが億劫になって、冷蔵庫で醤油麹に浸って保存されていた。そんなときふと、本に書かれていたレシピを思い出す。レシピは鶏の手羽先だったけど、手羽元でも「似たもの」はできるのではないか? と思ったのだ。そこで、かねてからのおいしそうなスープ食べたいという気持ちもあって、今週は、鶏だし、チキンブイヨンを作ってみた。

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本で紹介されていたチキンブイヨンは、鶏の手羽先、たまねぎ、にんじん、セロリ、ローリエ、水で作るものだった。ただ手羽先はないから手羽元で、セロリもなかったから代わりにねぎを投入してみる。

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作ってみてから、長らく行動を起こさなかった自分がだいぶ悔やまれた。一度材料を切って投入してしまえば、火にかける時間は1時間と長かったけれど、さらっと簡単に作ることができた。

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ポタージュは、このチキンブイヨンを使いながら作っていく。バターで材料を炒め、チキンブイヨンを足し、煮て、材料が柔らかくなったところでミキサーでかくはんする。最後には生クリームと合わせていくのだけど、ここでも再びなかったので今度は豆乳を使ってみる。

そうして、代用に代用を重ねつつも、ずっと食べたかった「おいしそうな表紙のスープ」にたどりついた。

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食べておどろいたのは、味の違いだった。だしをとっているから当然なのだけど、味の根底の部分が全然違う。スープのベースの部分に深みがあるというか、重厚な感じがある。レストランで本格的なポタージュに出あうと、いつも感動して、どうやって作るのだろう? と思っていた。今回作ったポタージュは、いつも、おお! と感動していたお店のポタージュの味だった。だしひとつでこんなに味が変わって、おいしくて味が出るものなんだとおどろいてしまう。

本の「はじめに」の言葉は、次のような文章で始まる。

だしからつくる極上スープで体とココロをいたわりましょう。

ポタージュは贅沢な味わいで、自分をいたわっているような気持ちになり、大切にしたくなるような時間だった。今回書くにあたって、本をパラパラとめくってこの言葉が飛び込んできたときは、自分が感じたことと本に書かれていることがどんぴしゃすぎて、まさに! とびっくりしてしまった。いやあ、おいしい時間でした。

まだ1つしか作っていないですが、「趣味どきっ!」のテキスト、めちゃめちゃ参考になって、読んでいて楽しいです。今度は本を参考にしながら、あさりだしでクラムチャウダーを作ってみる予定です。おいしいだしが、とれるといいなあー。

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