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今週の台所・酸菜白肉鍋

留学中のときのことだ。キャベツを発酵させて作るドイツのザワークラウトを初めて食べたとき、衝撃を受けた。友人の説明は、「酸っぱいキャベツだよ、好きな人と苦手な人がわかれる食べ物かな」みたいな形だった気がする。私は苦手な人で、友人がよく副菜として皿に盛りつけていたのだけど、よさを最後まで理解することはできなかった…。

しかしどうだろう。今、私はザワークラウトを自分で作っている。定期的に作り続けられるかは謎だけど、冷蔵庫にあると安心する。人の好みはかわるものだ。

そんないつかのザワークラウトになるのかなと思ったのが、今週食べた台湾のお鍋「酸菜白肉鍋(スワァンツァイ パイロウグゥオ)」だった。酸菜(サンサイ)という、酸っぱい白菜の漬物を使ったお鍋だ。

今週は10日は旧正月の元日で、大晦日にあたる9日、台湾の知り合いの方とお鍋をする機会があった。お鍋はそこででてきたもので、知り合いは大好きだという。しかし、私にとって新しいものであるので、「好きかなぁ、大丈夫かなぁ」と気をつかってくれた。話を聞いて、きっとザワークラウトの白菜バージョンだろうと想像した。でも、どうしてもザワークラウトのように酸っぱい白菜と鍋とが頭でどうも結びつかず、口に運ぶ最後の瞬間まで少しドキドキしてた。

食べてみると、わかってたことだけど酸っぱかった。初めは、自分にとって初めての味すぎて、「新しい味です」みたいなコメントしかでてこなかった…。しかし、食べ進めて酸っぱい味になれてくると…。やみつきとまではまだ言えないけれど、もっと食べてみたいな、また食べてみたいな、今度は自分で作ってみたいなと思うようになっていった。直感的に、健康と直結しているなと感じられるようなお鍋で、食べられてとてもよかった。作ってくれた知り合いに感謝です。

我が家には、先日作ったザワークラウトがある。白菜の代わりに、ザワークラウトを鶏の骨付き肉と合わせて、トマトを合わせるか、なんらかの洋風な感じのお鍋に着地させたらおいしいんじゃないかなと想像している。アレンジのアレンジすぎて試すかは謎だけど、そんな想像が少し楽しい。

知り合いの方の親戚の人が、「あけおめー」と日本語で言ってくれて、おもしろかったなー。新年をもう一度体験できた感じがして、今はなんだかふわふわした気持ちで連休を過ごしている。

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