ニンニク

コピーライターになりたいひと。日記の掃き溜め。

ニンニク

コピーライターになりたいひと。日記の掃き溜め。

最近の記事

彼女の見たイヤな夢

夢の中では雨が降ってて、スチームパンクのような世界。ピンクのネオンがギラギラ光ってて、彼女は目がチカチカして痛い、というような仕草をしていました。 夢の中で彼女は出来損ないと書かれたゼッケンをつけていて、さっきも通ったルートまた歩いています。だらだらだらだら。何度も同じ場所を歩いています。体操服のような動ける服装のようです。何度も同じことを繰り返す"出来損ない"にピッタリの装いです。 路地裏のような場所を歩いていると、消え入りそうな電灯の下で親子がテニスのような遊びをしてい

    • 日々の細々とした話

      最寄駅のエロい2人最寄駅での話。 昼前の時刻に、自分の生徒をホームまで見送りに来てた若い先生。生徒との話し方からしてフレンドリーで信頼が厚い先生なんだろうな。かっこいいし、さわやかだし、それでいて少年みたいに笑う。秋晴れのカラッとした日に、女子生徒の将来の話。地元の高校は偏差値が低いって有名だけど、ひとりひとりに未来があるよね。自分がまだ何者かもわからないから、こうやって先生が道標を作ってくれてるんだよ、なんて偉そうに聞き耳を立てていた。 …待って。なんか聞き捨てならないセ

      • 異世界喫茶店の話

        古びた商店街にある喫茶店にお邪魔した。 おばあちゃんちの匂いがするブティックを抜けて、地下につながる階段があって。 螺旋状になっている階段を、蛍光灯のチカチカとした灯が照らしている。 異世界へ続いてそうなドアを開けたら、ドアに取り付けてあった鈴が、自分の役割を思い出したかのように小さくチリンと鳴った。 すみません、一人、いいですか。 という文句を2、3回ほど繰り返すと、耳の遠いおばちゃんは困ったように、驚いたようにどうぞと言った。 また、すみません、といい、何となくカウンター

        • 仕事が終われば、私だけの世界

          仕事が終われば、寄り道せずに帰る。もちろん定時で。上司が帰るまで帰らないなんて誰が決めたの? 仕事が終われば、今日の晩ご飯何にしようかな、と考えながら冷蔵庫の中を脳内で完全再現。今日は大根とベーコンがありますね。コンソメでスープを作ってみようかしら、パセリなんかも散らして。きっとこの電車に座ってる誰もが、私が晩御飯のこと考えてるなんて思わないだろう。 帰宅後はお尻をつけてはいけないというミッションを自らに課す。ただいま〜と小声で呟き、部屋着に着替える、お湯を沸かす。これが

        彼女の見たイヤな夢

          春に生まれた人になんとなくわかってほしい話

          春生まれの私は、名前にも春が入っているし、もちろん一番好きな季節も春である。 なんというか、ああ、春に生まれたなあ、と思う瞬間が日々に紛れている。言い表すのは難しいけど、とりあえず書いてみようと思う。 3月の中頃、いつもより夕方が長いことに気がついた。うちで飼っている老犬も、普段なら17時45分に鳴くのに、18時になっても鳴かなかった。 そうか、春の姿がそこまで見えているからなのか。ぽかぽかした暖かい空気を含んだ春が、すごそこまで来ていた。 3月28日。新しい生活に彩

          春に生まれた人になんとなくわかってほしい話