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十人十色の一人劇

こんにちは。
今回は城下国際演劇祭マチノブンカサイ編の感想編です。他団体の作品を中心に、いろいろ書いてみようかと思います。

さてでは順番に。
まずは島根神在劇団シンゲキから、ふゅーちゃんこと田中未来さんの一人芝居『イマジナリーフレンド』。

ふゅーちゃんさん。
初の脚本演出って嘘ですよね?
え、嘘ですよね????
嘘ですよ? 嘘って言ってください?
(一呼吸して)ふゅーちゃんさんはおそらく初めてではありません!初めてなわけがないじゃないですか!
と、そのくらいすごかったです。一人の人間を幼少期から社会人まで、そしてもう一人を見事に演じ分ける様は本当に見事だし、魅せ方がとても素晴らしかったです。言葉選びや会話のテンポもすごく良くて、もう本当に良かったです。ごっこ遊びのところのコメディセンスが最高なのと、後半のシリアス展開がとてもバランスよくて、好きです。
数回稽古を同じくして、その変遷を見ることができたことも、悩みを分かち合えたことも、とても嬉しかったし有り難かったです。この作品を通して、よりふゅーちゃんさんの凄さや魅力を知ることができました。もっともっと、ふゅーちゃんさんの世界を、表現を見てみたいなと思いました。
次回作も待ってます!
ひとまず、お疲れ様でした!


お次は、同じく島根神在劇団シンゲキから齋藤さんの『落語II』。

この『落語II』は、岡山のスター片山順貴さんが書かれた作品で、アーリー・サマーにて初上演がされました。そして今回は齋藤さんが、というところに至る話は、齋藤さんがnoteにて書かれているので、ぜひそちらをご覧ください。
『落語II』はコメディ作品ですね。しっかり笑わせてくれます。本当にめちゃくちゃ面白い。台本自体がめちゃくちゃ面白いのに、それを齋藤さんがやるなんてそんなの面白くならないわけがないじゃないですか!
齋藤さんは間の取り方がすごく上手いです。そしてアドリブもバンバンいれる。コメディなんてもう庭ですよ。めちゃくちゃ走り回ってましたし、やっぱり庭なんですよ。あとやっぱり英語のところ最高ですね! それから蕎麦を本当に食べ切ってくるとは思いませんでした。敬服します。
「ワンよりもツーの方がいいに決まっている」ということがこの劇内で言われます。そして齋藤さんは片山さんというオリジナルのワンからバトンを受け継いだツーになるわけです。もちろん改良を重ねていくことができるのですが、それをさらに超えていくというのには、とても大変だしプレッシャーもあると思います。それに対してしっかりと、自分の良さをもった齋藤さんの『落語II』は本当に面白い舞台でした。
『落語II』個人的にやってみたさも少し。ちょっと恐れ多いですが。一つの作品を通して、いろんな人がつながっていく感覚も面白いなと思いました。同じ演目を違うキャストで観ることが初めてだったのですが、全く違う舞台にも思えるくらい魅力が爆発していて最高でした。齋藤さんの演技を堪能できる30分間とても楽しかったです!
お疲れ様でした!

最後は劇団うもれびの三島知幸さんによる『天使のUSB』。
こちらの作品は今回唯一前情報なしで見た作品です。お客様と同じ気持ちで観劇しました。ドキドキワクワクしながら、三島さんが入ってきて、台詞を発する瞬間の空気の変わり方、凄かったです。すっと静かに、でもはっきり世界が変わっていくあの表現が凄すぎて凄いしか言えない人間になりました。凄い。
一人で数人を、時間を行ったり来たりしながら物語を進めていく様子は本当にすごいし綺麗でした。三島さんはすごくリアルな演技をされる方だなと思っているのですが、突き詰めたリアルは時に目を背けたくなるような生々しさを持つことがあると思います。「リアルな演技」というものについてはまあこれもいつか書いてみるとして。三島さんはすごく生々しく表現をされるように感じます。私はこれはとても難しいことだと感じていて、そしてとても、魅力的だと感じています。終始世界観に圧倒され続けました。
今後の劇団としての活躍も楽しみにしてます!
お疲れ様でした!

今回ちょこざい以外一人劇だったんですよね。私はほとんど一人劇をみたことがなかったので、とても新鮮で楽しかったです。そして知り合いが多かったこともあり、皆さんに助けられながら、本番そしてマチノブンカサイを楽しむことができました。皆様本当にありがとうございました。

思い出もいくつか。
行き帰りは齋藤さんとねねまるさんと村田君と一緒だったのですが、車内で皆さんと今回のマチブンやアーリー・サマー、昨年のマチブンのことなど、いろいろお話しできたのが楽しかったです。また演劇とか、いろんなことを話せたらいいなと思います。帰りに食べた月見バーガーの味は忘れません。
それから本番中。冷蔵庫の演技を終えて廊下で待機する私の前で、目の前を通る方々が四宮君の迫真の演技に興味を持って覗いてくれている姿が、個人的に嬉しいなぁって思いました。お客様が本当に暖かくて優しくて、有り難かったです。
アーリー・サマーでお世話になった天神幕劇の方々や、今度行われるアイのセンタクキに参加される方ともお会いすることができ、とても嬉しかったです。片山さんはなんと体育館ステージの司会をされており、すごくかっこよかったです。赤いツナギめちゃ似合ってました!
終わった後の喪失感もすごくて、明日からの稽古のない日々が想像できませんでした。そのくらい、とても楽しく、素敵な日になりました。
皆様、本当にありがとうございました!
またお会いできる日を楽しみにしています。

それでは、長くなりましたが、ここまでありがとうございました。
お次は未定ですが、アイのセンタクキが待っています。きっとそちらの話をしつつ、思考整理を兼ねた備忘録なども書いていくかもしれません。

では、また。