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甘くて辛くて、汗をかく

丸の内で打ち合わせをして、移動の前に好きだったものを食べたくなって「インデアンカレー」にやってくる。

大阪から来た不思議なカレーの専門店。
甘くて辛い料理はたくさんあるけれど、そのほとんどは最初甘くて徐々に辛くなっていく「置きかわる系」。
ところがここのカレーは甘いと思ったら辛くなり、辛いと思うとやっぱり甘い。
「甘さと辛さがずっと同居し続ける」不思議なカレー。

カウンターだけのお店でカウンターの中に大きなご飯のジャーとカレーが収まる保温ポット。

ご飯を少なめで…、とお願いするとご飯を盛り付けたお皿を差し出し量を確認。お皿を左二の腕にのせレードルですくったカレーを魔法のようにヒュッとご飯にまとわし仕上げる。プロの手際にウットリします。

ポッテリとしたつややかなカレー。硬めに炊かれたご飯は熱々。まとったカレーの辛さのせいで熱々以上に熱く感じる。熱さと辛さで舌がビリビリ攻め立てられる。

救いはカレーのベースをなした牛肉由来の出汁のうま味や甘みやコク。サービスでつく甘酸っぱいキャベツのピクルスも舌をリセットしてくれてヒーハーしながらひとくち、そしてまたひとくち。舌から喉、お腹経由で頭のてっぺんから汗が噴き出す。
舌が麻痺してしまうからか、カレーで覆われたご飯の粒が大きく感じられるのもオモシロイ。

とろけるほどによく煮込まれた牛肉ひとかけを最後に残してご飯と味わう。クチャっと潰れてゼラチン質を吐き出し口を潤わす。お水が減るとすかさず継ぎ足すサービスも優雅で親切。オキニイリ。


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