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愛と革命のインドカリーの日。中村屋

新宿で昼食。そうだ、今日は「愛と革命のインドカリーの日」だったと思い出して中村屋にくる。

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インドの独立活動家を匿ったことからはじまった愛、そして国際結婚。
その結果生まれたインドカリーがいまだに中村屋レストランの名物料理として売られ続けているというなんとも壮大な物語。
「純印度式カリー」の発売日が1927年の6月12日。それを記念しての「愛と革命のインドカリーの日」。やってきました。
ただ、おそらく大々的に宣伝しちゃうと三密を発生させるという気遣いからでしょう…、店頭にも店内にも告知はなくて、レジのところに控えめな札が立っているだけでした。
考えてみればこの中村屋。日本ではじめてと言われる料理を沢山作った店でもあります。

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もともとパン屋さんとしてスタートした店で、創意工夫に溢れたパンを作るというので有名だったらしい。例えば1904年にシュークリームをアレンジしてクリームパンを作ったり、純印度式カリーと同い年の肉まんも、中国料理とパンの技術の融合で、発売当初は「天下一品支那饅頭」と銘打たれていたんだそうな。

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その純印度式カリーと、ここで一番のオキニイリ料理の「ナポリターノ」を選んでたのむ。

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どちらかといえばナポリターノがメインでそれでカリーはハーフポーションにする。ハーフポーションとはいえステンレスのソースポットにたっぷり入ってやってくるのにちょっとビックリ。ご飯は少なめの少なめにしてもらう。

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さてナポリターノ。
土鍋に入ってやってくる不思議な料理。
ナポリターノという名前ですからイタリア料理リスペクトです。
なのに土鍋。
しかも麺はパスタじゃなくて伊府麺。中国料理の乾麺です。

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揚げて仕上げた麺だから小さな穴が無数にあいた平打ち麺で、そこからスープが入って味が染み込みやすい。
スープはトマト風味。ただベースになっているのはチキンスープで鶏ひき肉もたっぷりはいっているからどことなくラーメンっぽい味もする。
具材のメインはアサリの剥き身。

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ボンゴレ的です。それにマッシュルームにトマトが混じる。昔は、マッシュルームもトマトも缶詰のものだったのが1年ほど前からどちらもフレッシュに様変わり。フォークとスプーンで食べるというのもイタリアっぽい。

ずっと昔から提供されてるロングセラー料理のひとつ。ハイカラ料理だったんでしょう。ちなみに中村屋といえばピロシキが有名でレストランではボルシチが人気でもある。けれどここのボルシチはビーツじゃなくてトマト味。だからボルシチのスープで麺を煮込んだ料理といえなくもなくイマジネーションにあふれる料理。オモシロイ。

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味がやさしい。だから粉チーズをかけて味にコクと深みを出し、食べる。
カリーの薬味は豊富です。チャツネにジンジャー、スパイスペースト。らっきょう、キュウリに生姜のピクルスと粉チーズもやってくる。

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そうだ、ナポリターノにカリーをかけたらどんな味になるんだろうか…、と試してみたら、酸味豊かなカレーうどんのような味わい。これもまたよし。

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ちなみに愛と革命の記念日記念にレトルトカレーの引換券をもらいました。ありがたし。


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