見出し画像

パリパリに焼けた皮の鮭。田んぼの朝

ひさしぶりに代々木の「おひつ膳田んぼ」で朝ごはん。

何店かあるお店の中でも、ここ代々木店だけの朝の贅沢。
しかも朝8時から10時までのたった2時間という贅沢でもある。
早起きをして家を出て、テクリテクリと歩けばお腹も空いてきます。
30分ほどでお店に到着。
ここが朝から営業しているってことがすっかり定着したのでしょうネ。ほぼ満席のにぎやかさ。
コロナをきっかけにして生活スタイルが夜型から朝型にシフトした。だから朝食マーケットにチャンスがある…、ってみんな知ってるはずなのに、朝食レストランがなかなか増えない。
夜の営業自粛の頃には代わりに朝にお店をあけるお店もあった。けれど思ったように客が来ないと早々に辞めるお店がほとんどだった。続ければこうして必ず人気がでるはずなのにもったいないったらありゃしない。

朝の目当ての「田んぼの朝ごはん」。
「にっぽんの朝めしを極める」とメニューに書かれているようにまさに日本の朝ごはんって感じの献立。

精米したて、しかも炊きたてのおひつご飯。おかわり自由というありがたさ。

大粒で上等ななめこがたっぷり入ったお味噌汁。皮パリパリの焼き鮭に卵焼きに刻み海苔。漬物ついてひと揃え。

おひつの蓋を開けるとフワッと甘いご飯の匂いが漂い、お米の粒のひとつひとつが輝くようで思わずニッコリ。
水に浸したしゃもじもうれしい。

来るたび感心するのが割り箸。表面なめらかで手触りの良い吉野杉の端。手にも唇にもやさしくておいしいご飯が一層おいしく感じるステキ。

心を込めて炊いたご飯は甘くておいしい。
しかもおひつの中に居心地良さげにおさまるご飯はずっとおいしくあり続けてる。
メインの鮭もいつもながらに上等です。

自分の脂でバリっと焼けた皮。
身にも脂が沸騰して作った小さな泡がびっしり貼り付いていて、こんがりキレイに焼けている。

箸を当てるとホロリと崩れる。こんがり焼けた脂の香り、しっとりとした味わいに強い旨味にウットリします。
ハラスの部分の皮はひときわパリッと焼けてる。焼けたというより揚がった感じ。皮も一緒にパクリと食べると、クシャッと奥歯で皮が潰れて脂がジュワーッ。身にも脂がしっかりのってクシュッとつぶれて口いっぱいに鮭のうま味を広げてく。

おいしく焼けた鮭は日本の朝の王様ですな!…、顔もお腹も微笑むおいしさ。

力強くヌメる立派ななめこの汁。出汁のうま味に軽い酸味、味噌の風味が体とお腹にやさしい味わい。

追加で南高梅をとる。ぽってりとした実をせせりご飯のおかずにした残り…、種をご飯の上にのっけてちぎった鮭の皮に海苔。お茶を注いで〆のお茶漬け。

梅干しの種に残った果肉がお茶で流され酸味がついて、鮭の皮の脂の風味とコクで味がととのうオゴチソウ。
にぎやかなことはステキなことではあるけれど、クレジットカードがなんで使えないんだと立腹する人、10分ほどの提供時間を長いと待てないいそがしい人といろんな人がやってくる。人気者って大変だなぁ…、ってしみじみ思う。
ボクはお腹も気持ちも満たされました…、ありがたし。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?